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第24回失敗学会年次大会のご報告


デザインチャレンジ投票の結果

 失敗学会年次大会を以下要領で開催いたしました。

日時:2025年12月13日(土)、10:00-17:30
場所:東京大学工学部2号館 3階 31-A, B室
またはon the NET with Zoom

 年次大会資料代:会員・会員ゲスト 4,000円、一般 8,000円
参加者(会場):浅井香葉,網倉麻古,飯野謙次,伊藤桂司,大久保篤史
                   大橋光三,小田明,加藤由起子,鎌田寛人,川路明人
                   神田毎実,小林咲子,小松仁,三田薫,高橋武文,
                   高橋昭利,田中健一郎,田中克幸,田辺和光,中尾政之
                   中尾英和,中村佳世,中村隆文,二平雄二,畑村洋太郎
                   松野昭弘,福田晃,古川元晴,松葉泰昌,本村和也
                   柳澤信一郎,吉松こころ,ゲスト2名,一般1名(計35名)
       (zoom):宇於崎裕美,佐々正光,滝島大介,茶木康友,森田研
                   家口浩,山本直弘,一般1名(計8名)(五十音順)
                   合計43名


                    記録

10:00 開会 失敗学会現状報告 飯野 謙次(いいのや開発代表)
10:30 組織行動分科会報告
11:30 大阪分科会報告(福田晃)
12:30 昼休み

13:30 外部講師 吉松こころ講演(株式会社Hello News代表)
15:00 デザインチャレンジ結果発表
15:15 休憩
15:30 中尾政之講演 東大名誉教授
17:00 畑村洋太郎挨拶 東大名誉教授
17:30 終了 懇親会(参加費は別途)


概要

(文章はzoom の AI コンパニオンを元に)


年次大会報告
 飯野謙次さんは、2025年の失敗学会活動を概説、フォーラム、春合宿、夏の大会を解説。失敗知識データベースのアクセスが高いこと、意図検索学習会が開始されたことを説明した。また、デザインチャレンジの投票システムへの参加について説明した。来年度は、失敗知識データベースの事例追加についての意欲を示した。

組織行動分科会報告
 田辺和光さんと川路明人さんにより、石橋明さんへの追悼の言葉と組織行動分科会の活動報告をした。田辺和光さんと川路明人さんにより、故石橋明さんの報告、組織行動分科会の活動報告が共有された。この報告では、会の発足から研究内容の進化、新メンバーの加入、合宿の開催、研究会の開催について言及された。
 羽田空港事故安全管理研究では、科学的な分析手法(VTAとM-SHEL)を使用して事故の原因を調査したと説明した。研究では、管制官DFの「JAL機はどうなっているか」という問い合わせと、管制官の職務への過度な忠実さが衝突の原因となったことが分析された。世界標準の管制用語の変遷と、2012年に導入された「タクシー ホールディングポイント チャーリーファイブ」などの改善策について説明し、 管制官と副操縦員及び副操縦員と機長とのコミュニケーションループの機能不全が認知エラーの原因となったと結論づけた。
 また、事故発生から乗客乗員全員の脱出までの経過が報告され、実際の脱出時間は90秒ルールを大幅に超えて約10分に達した。
 消防活動中にCFRP燃焼残渣から生じた粉塵に対する適切な防護対策が講じられていなかったことが指摘されました。
 分科会会員の中村佳世さんから「精神医療のリスクと安全 透明性を高めるために」というテーマでポスター発表があった。

大阪分科会報告
 福田晃さんにより、山岳事故の増加と、山岳活動への警鐘が説明された。
 山岳事故の増加について報告し、2024年には2,946件の遭難、3,357人の遭難者が発生したと述べた。高齢者(特に70代)が多く、道迷いと転倒が最も多い原因であることが共有された。 続けて山岳事故の共通の失敗構造について説明し、貫通型失敗構造の例として、様々な小さなずれや判断の偏りが積み重なって事故につながることを強調した。
 また、山岳事故の共通パターンについて説明し、認知評価から判断行動までのプロセスにおけるずれが事故の原因であると述べた。高齢者や初心者ではこのプロセスが遅延し、事故につながる可能性があると説明した。 山岳事故の失敗構造が日常生活や社会の事故と同じであると指摘し、安全文化の向上のために失敗から学ぶことの重要性を強調した。

 ここで昼休みを挟んだ。

zoomを通じてオンライン参加された皆さま


デザインチェンジ結果発表
 飯野謙次さんからデザインチャレンジの結果発表が行われた。結果はこちら

不動産の動向
 吉松こころさんは、23年の不動産業界経験を共有し、特に港区の高級マンション市場の急激な価格上昇について詳しく説明した。
 2022年から2023年にかけて、坪(1坪3.3平米)あたり30,000,000円から58,000,000円に値上がったことが報告され、外国人投資家(特に香港人)の流入が価格上昇の一因として挙げられた。港区の不動産が「金庫」としての投資物件として機能していることを指摘し、港区の不動産市場は当面下がる見込みがないと述べた。
 吉松こころさんは中小企業の社長との取材経験や、大家の賃貸事業について詳細に説明した。中小企業の社長との取材では、社長の背景や経歴を理解することが重要だと述べた。入居者サービスを重視し、鍵渡しや農産物の配布、ゴミ拾いなどの活動を行っており、地域の安全性と清潔さを高めることに取り組んでいる大家もいる。
 最後に、ニセコの2つの町(クッチャンとニセコ町)を比較し、景観条例や観光開発の違いを説明し、ニセコ町の住民が大自然を保ちながら穏やかに暮らしていることを強調した。ニセコ町の住民自治と環境保護の取り組みでは、ニセコ町民が30年間「ニセコルール」を実施し、12月1日から4月の期間、毎朝、山に登って雪崩のリスクを監視していることが紹介された。この取り組みにより30年間、死亡事故はゼロで、海外では知名度が高く、自然を保護することで高品質な観光投資を引き付けることができていることが報告された。
 発表の後半では民泊の体験と不動産市場について議論された。参加者は民泊での安全性の懸念を共有し、不動産価格の高騰と中国人投資家の影響について話し合った。
 最後に、欧州の省エネルギー建築と日本の断熱基準の違いについて説明があり、フランスの賃貸制の禁止と日本のカーボン二ュートラル目標への取り組みが議論された。

AI技術と失敗学の議論
 中尾政之さんは、失敗学の重要性とAI技術の応用について議論を行った。AIが設計の失敗やクレームの自動処理に活用されている事例を紹介し、データベースの活用によりリスクを検出するシステムの構築について説明した。 さらに、製造業労働者の減少傾向についても言及し、アメリカの産業構造の変化と日本の農業労働者に似た傾向について比較が行われた。
 続けて就職動向の変化について詳しく説明し、機械工学科の卒業生が製造業から非製造業、コンピューター、ソフトウェア、AI関連の分野へと転換していることを共有した。
 話題はAI技術の進化に移り、特にフィジカルAIの応用例としてロボット技術の開発と実装について議論された。そして、失敗知識管理の重要性と、AIを活用したリスク予知システムやバーチャルリアリティ技術の安全教育への応用について言及された。
 次に失敗分析について詳しく説明し、技術的原因と組織的原因の比率を共有した。具体的な例として、機械設計の失敗、民生品のリコールデータ、ボーイングの777事故について議論し、設計上の問題や安全対策の重要性を強調した。
 そして、失敗に対する日本の文化的アプローチと、責任追及と再発防止のバランスについて言及した。
 講演では、福島第二原発の事例を通じて日本の失敗学と対応策について議論された。増田さんのハーバードビジネスレビュー記事が紹介され、原発のサバイブ事例が共有された。
 議論は日本の産業界におけるAIとデジタル変革の課題に移り、特に中小企業の対応策と人材育成の必要性が強調された。2025年までの日本のエンジニアが失敗を恐れずに挑戦する必要性が確認され、ロジスティクス、農業、アニメーションなどの分野での新たな機会が議論された。
 さらに講演では、先進的な産業技術の進歩について議論し、特に工作機械の監視システムやモーターの電流監視による安全制御の例を挙げた。
失敗学会の創設経緯と、失敗を学ぶことの重要性について詳細に説明し、技術者が経験を積むことで発生する「不思議な」現象について言及した。


 最後、畑村洋太郎会長による挨拶で本年次大会は締めくくられた。



年次大会の開催にあたり、故・石橋様に追悼の意を表し、会場に供花をお供えいたしました。 皆さまからの供花へのご寄付は8,100円 でした。
浅井さんに、供花を活けていただきました。
あらためて、故・石橋様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。








失敗学会現状報告
失敗学会副会長・事務局長、いいのや開発代表
飯野謙次(いいの・けんじ)

 年次大会は毎年恒例の、事務局長の失敗学会現状報告から始まります。
法人会員、個人会員の推移、ホームページアクセス、2025年度これまでの 振り返り、2026年度計画など、今後の失敗学会の運営について指針を 示します。
令和7年の分科会活動報告-組織行動分科会-
川路明人(かわじ・あけと)・田辺和光(たなべ・かずみつ)

 「組織行動分科会は、2004年発足以来、「組織行動学の視点」からの安全推進活動への取り組みを、毎年継続してきました。
 2024年1月の羽田事故について、同年12月25日 経過報告書が公表されましたので昨年の発表に引き続き、この一年間深堀した内容を報告します。全員参加型の分科会活動を目指して、この一年間の調査・研究成果を要約して、川路明人、田辺和光分科会員が発表致します。また中村佳世分科会員のポスター展示もあります。  
山岳事故は日常への警鐘 -登山ブームと高齢化の失敗から学ぶ安全対策-
大阪分科会報告
福田 晃(ふくだ・あきら)

 近年、登山者の増加と高齢化により山岳遭難は社会的な失敗として拡大しています。 富士山の軽装登山、北アルプスの熟達者事故、都市低山での高齢者転倒、知床でのヒグマ襲撃などは、表面的には異なるが、背後には “認知・準備・情報” の欠落という共通の失敗構造があります。
 本講演では、これらの事例を材料に、山岳事故を日常や社会に潜む失敗へと抽象化し、構造化して捉える視点を提示します。
 山での失敗は、実は私たちの生活全体に潜む危険を拡大して映し出す“安全の鏡”であると言えます。
欲望の不動産を解析する!
株式会社Hello News代表吉松こころ(よしまつ・こころ)

 文藝春秋 連続5回の大特集「欲望の不動産」遂に完結!
 気鋭のジャーナリストが不動産をめぐる日本社会の動きを解析し、 世界の胎動を聴く!  
チャンスを速く見つけるために失敗データもAIに入れよう
東大名誉教授中尾政之(なかお・まさゆき)

 失敗学=失敗のナレッジマネジメント”であるから、リスクを自覚したら即座に失敗知識をAIで検索するとよい。この1年半、中尾が失敗学や製造DXの講演をやりながら各社の実情を根掘り葉掘り聞いている限り、すでに、大会社は生産時の成功や失敗のデータをデジタル化してAIに入れて、個社独自のリスク検索システムを作り上げている。しかし実際は、データは似たような成功のそれに偏っており、肝心の最も大事故が起きやすい”非定常時”や”想定外”の失敗データが不足して、強化学習ができていない。結局、いざという時に役に立たない、というレッテルが貼られることが多い。なお、現在、中尾が必死に求めていることは、スタートアップ企業のリスクの予想方法であるが、実際は成功者を招聘してコメントをいただいて成功データを集めるだけに終始しており、AIの出番はないばかりか支援も空振りに終わっている。ビジネスの失敗に共通性はないのか?

東大名誉教授畑村洋太郎(はたむら・ようたろう)

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