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「失敗学講演の旅」
第10回: 御巣鷹山慰霊登山(Part 1)

日時:2007年8月12日、11:15〜16:00
参加者:飯野 謙次、児玉 仁、斉藤 貞幸、宇於崎 裕美、上田 実、大澤 勲、茶木 康友、茶木さんゲスト、山崎 忠則

   1985年8月12日、JAL123便は羽田から大阪に向かう途中、尾翼を損傷して操縦不能の状態に陥り、 事故発生からおよそ22分後、群馬県御巣鷹山の尾根に激突。乗員乗客524名のうち、520名が死亡した。

   失敗学に拘るようになり、失敗学会副会長としてその運用を行うようになってから、 この事故に関してコメントをしたり、事故原因の解説をしたりする機会が増えた。また、山崎豊子さんの『沈まぬ太陽』は、 第3巻御巣鷹山篇 から読んだ。そして昨年の7月には、失敗体験ネットワークのメンバーと、 日本航空 安全啓発センターを訪問し、 この事故の悲惨さを改めて思い知らされると共に、実際に問題の圧力隔壁を目の当たりにして、 事故の直接原因となった巧妙な修理改竄を認識した。毎年、日本の高温・高湿を避けるように夏は一時帰国を避けていたのだが、 今年は仕事の都合で、8月はほとんどを東京で過ごすこととなった。これは一つ、失敗学会にも呼びかけて、 以前から行きたいと思っていた御巣鷹山の慰霊登山に参加することにした。前日11日は失敗学会初めての試みとして、 静岡で懇談会を行い、絶えない産業事故に対する一つの対策と、 慰霊登山に先駆けて当該ジャンボ機墜落事故について学習する場を設けた。
   失敗学会HPに発表してみると、同じように『気になっており、絶好の機会と思って参加した』という方、 また『参加したいが、都合によりどうしても行けなくて非常に残念』とわざわざ連絡してくださった会員までいた。 普通の懇談会にはない現象だった。それだけ、インパクトのある行事になったと思う。 直接関係はない者が物見遊山でやって来たのでは、遺族の方や、なくなった方の仏様に失礼だ。 自然、いつものイベントとは多少違った心構えで望むこととなった。

   まずは、場所となる群馬県上野村と御巣鷹山登山について、 インターネットから情報を集めた。インターネットにもいろんな人の登山手記が揚がっている。 当日はマスコミも含めて相当な人数が来るようだ。しかし、 どうやら混雑は朝のうち。午後登山開始予定の我等はそれほど心配しなくてもいいのではないか。 前日の11日は静岡で懇談会、その夜のうちに甲府まで移動し、 当日12日は甲府側から上野村へと少し変則的な計画を立てた。HPのアナウンスを見て、 上野村出身の失敗学会員、黒澤さんから貴重な情報をいただき、11日のうちに124号線が開通しているかどうか、 上野村役場に問い合わせておいた。
   上野村には公式サイトが2つある。 村の公式サイトUENO-MURA OFFICIAL WEBSITE。 後者から前者に上野村役場としてリンクが張ってある。上野村への交通や、 訪問者に重要な村のスポットなど、後者ページにある 上野村観光パンフ が大いに役立った。

   12日朝、甲府湯村ホテルで朝湯を浴び、 1,000円也の朝食バイキングでしっかり腹ごしらえをし、予定通り8時過ぎには宿を出発した。天気予報では1日快晴。 141号線をひたすら北上すると、富士山、八ヶ岳連峰など、退屈なミニバンの行程を和ませてくれる。盛夏ということもあり、 山の緑は深く、東山魁夷の絵を思わせる。

Part 2

(いいの・けんじ)
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