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失敗学会

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   失敗学フォーラム
 〒113-0033 東京都
 文京区本郷 5-29-12
  admin@shippai.org  


2007年12月17日(月)
工学院大学新宿キャンパス3階講堂

参加料:当日、現金で集金します。
           失敗学会会員 3,000円
           一般参加 6,000円

印刷用案内図(受付に必要ではありません)

失敗学会員自著の販売について

オンラインでのお申し込み、予約変更は受付を終了しました。
空席は、12月14日23時の時点でおよそ40席あります。
この40席については、当日受け付けとします。

空席には当日、空席カードでしるしをつけておきます。
当日、空席と席を交換したい方は、空席カードを御自分の席カードと交換してください。 こうして席を移動し、予約されていた席が新たに空席となります。

懇親会は受付を終了しました。ありがとうございました。
会長講演:柏崎刈羽原発に中越沖地震で起こったこと
畑村洋太郎(工学院大学教授、東京大学名誉教授)

2007年7月16日(月)の中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原子力発電所が受けた被害を実見した. その結果,原子炉や格納容器,およびタービンや発電機など,事故が起こると重大だと考えられるものは壊れていていないが, それほど注意が払われない周辺領域で様々な事故が起こっていた. このことから,今後は"あり得ることは起る"という従来とは違った視点から検討を行う必要があることがわかった.
副会長講演: 干渉設計が失敗を生む
中尾政之(東京大学大学院工学系研究科教授)

エンジニアも真面目に品質保証や安全活動をしていると、失敗は確実に減ってくる。 しかし、現在の日本で問題になってきた失敗シナリオは、 干渉設計、摺り合わせ生産、一粒で二度美味しい、一人二役というような考えである。 コストダウンを狙っていたのに、別の要求機能に干渉していることに気づかず、 クレームアップを誘発してしまう。数年後のメンテナンスを楽に行うために、 独立設計しておくのがベストである。やむを得ず、干渉設計する場合でも、 干渉内容や制約条件を製品に記しておき、後輩に伝えることが重要である。
会員講演: 浅野良雄
(対話法研究所所長、日本対話法研究会理事長)
失敗を予防し、失敗を活かし合う〈対話法〉
-メンタルヘルスとヒューマンエラー対策への提言-

職場におけるストレスには、機械設備や組織の問題に加えて、対人関係が大きく関わり、 また、ヒューマンエラーの発生やそれへの対応には「対話の質」が関係する。 「確認型応答」を原則とする〈対話法〉は、誤解を防ぎ信頼感を育む働きがあるため、 これを職場に導入すると質の高い意思の伝達が可能になり、 業務の効率と対人関係が向上する。失敗事例を紹介しながら、〈対話法〉の概念とスキルを紹介する。
会員講演: 宇於崎裕美(うおざき・ひろみ)
(企業広報コンサルタント、エンカツ社社長)
事故発生時のマスコミ対応、クライシス・コミュニケーション

企業が事故などの不祥事を起こしたとき、謝罪やトップの辞任だけではマスコミも世間も納得しない。 不祥事発生時のマスコミ対応であるクライシス・コミュニケーションに失敗した企業には多くの共通点がある。 成功した企業にも共通点がある。成否の原因と結果が明確なクライシス・コミュニケーションはサイエンスである。 本講演では、最近の失敗事例を題材に、クライシス・コミュニケーションのロジックと実践ポイントを紹介する。


組織行動分科会活動報告
組織行動分科会1年間の活動概要
石橋 明(組織行動分科会代表)

組織事故や不祥事などの失敗事例を「組織行動の視点」から分析することによって、 組織の意思決定に影響を及ぼす背後要因を解明する研究活動を展開している。組織文化、 組織風土などのキーワードで表現される「組織行動の実体」を明らかにすべく、 組織失敗行動事例を題材に組織の意思決定プロセスを推定し、事故や不祥事に至る状況の流れを研究している。 その研究経過を、大学主催の公開講座などの機会を活用して社会に発信している。
『運が悪かった』では済まされない
-食品事故における二次災害-
茂木 真(組織行動分科会員)

現代社会では、ある企業が起こした事件が本質的には別の企業を事件の当事者として巻き込むことがある。 その重大性・特異性・普遍性からこれを二次災害と分類し、事例をもとにその特徴である事後対応の困難さ、 予測対応が行なわれない理由について述べる。さらに、二次災害は予測が困難ではあるが、 社会から対応が求められることを示し、それらを踏まえての対策の可能性について検討する。
「組織行動と評価」
-組織における評価と社会的評価のずれが失敗を招く-
高橋祐一郎(組織行動分科会員)

組織における失敗は、適切な組織行動がなされることで修復・改善が図られる。 しかし、損失や他者への影響を抑えようとしたはずの組織行動が、かえって失敗を拡大させてしまう事例が少なくない。 本報告は、組織行動の方向性を、組織内の個人評価のあり方と、組織の社会的評価に関する認識に依存するものと捉え、 この2点が適切な状態でない組織は、失敗を招く組織行動を起こしかねないとの視点から、組織における失敗の原因について論じる。


ゲームと失敗学分科会報告
飯野謙次(サイドローズ・エルピー、ゼネラル・パートナー)

これまで集積したクイズの品質を高めようと07年度作業に取り掛かったが、 意外に時間を労する作業だとわかった。肝心の知識コンテンツが思うように集まらない。 これは、01、02年度に初めて失敗知識獲得ゲームを開発した時と似ている。 2003年は当分科会を形成し、コンテンツを増やしたが、次段階の成長を目指す今、 コンテンツ収集が再びボトルネックになっている。
分科会の枠を超えたコンテンツ収集法を考える。


失敗体験ネットワーク活動報告
写真左より、
中田邦臣     LLP組織失敗行動学会
石山秀雄     大崎電気工業(株)
渡辺久剛     三井不動産ビルマネジメント(株)
齋藤 稔     
吉岡律夫     日本システム安全研究所(有)

2005年の設立以来、失敗体験ネットワークでは積極的に全国各地の『失敗体験』施設を訪問見学し、 その成果を『失敗体験施設名鑑』として失敗学会ホームページに記録している。今年は、 分科会活動の失敗学会一般会員への開示を試み、一部会合のオープン化、見学ツアーの開催を行った。 本発表では、これら活動とその他訪問先、さらに来年に向けた新しい活動内容について報告を行う。


大阪分科会活動報告

大澤 勲
失創研究所

佐伯 尚
川崎重工業(株)
技術開発本部

本多 茂
NPO法人WIT
大阪分科会は懇談会形式で、①会員自身によるテーマ発表、②三現に触れる機会として企業や施設の見学会、③年に一度のイベントとして夏の大会 の3つの柱で活動しています。今回は、それぞれ3つの主活動を3人で報告しますが、 それぞれの発表から失敗を活かす核心に迫れるキーメッセージをお伝えしたいと意気込んでいます・・・


プログラム

9:30  開場(受付開始)
10:00  開会宣言と会次第 【飯野謙次】
10:05  会長挨拶 【畑村洋太郎】
10:15  失敗学会現状報告 【飯野謙次】
10:30  副会長講演:干渉設計が失敗を生む 【中尾政之】
11:15  組織行動分科会報告 【石橋 明、他】
12:10  (休憩)
13:00  失敗を予防し、失敗を活かし合う〈対話法〉 【浅野良雄】
13:45  失敗体験NW報告 【中田邦臣、他】
14:40  (休憩)
14:50  事故発生時のマスコミ対応クライシス・コミュニケーション【宇於崎裕美】
15:35  大阪分科会報告 【大澤 勲、他】
16:20  ゲームと失敗学報告 【飯野謙次】
16:40  (休憩)
16:50  会長講演:柏崎刈羽原発に中越沖地震で起こったこと 【畑村 洋太郎】
17:50  閉会の辞 【畑村 洋太郎】
18:00  懇親会(別途 1,500円。同キャンパス8階ファカルティクラブ)
40席限定。大会受付時に参加希望者は、お申し出下さい。
19:15  懇親会終了
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