2005年、東証システムダウンは予兆だったか
	
	 2005年12月8日に発生したみずほ証券のジェイコム株誤発注により露呈したシステムの不具合と、
	東証のそのときの対応をめぐり、みずほ証券が東証に415億円の損害賠償を求めた裁判の第一審判決が、
	先月、2009年2月27日午後1時10分に言い渡される予定だった。ところが裁判所がこれを延期。
	 東証は、資本金115億円、2007年度営業収益は630億円弱だった。
	出そうとする判決の社会的インパクトが大きすぎるのかと思わず勘ぐってしまう。
	2年をかけて13回の口頭弁論、昨年12月19日に最終弁論の後、判決日が決まっていた。
	 延長と言ってもそんなに長くはできるものではない。この歴史的な判決の前に2005年の誤発注事件とはどういうものだったか、
	『事務学』の宮崎敬さんによる分析を読んでおこう。
	失敗年鑑2005:
証券誤発注
	 また、誤発注事件の直接原因は様々な条件が重なった状況での発注取消しができないというロジックのバグ。
	一方、その一月前に発生したシステムダウンはデータファイルの齟齬が原因だった。その直接原因の原因を作ったのは、
	バグではなくて、保守手順のまずさ。このシステムダウンをまったく関係ない事件と見るか、
	それとも破滅的な誤発注事件の予兆と見るか、飯野副会長の解説を読んでみよう。
	失敗年鑑2005:
東証システム障害
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