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第16回失敗学講演の旅

元気発信都市、東御市 (Part 2)


(Part 1 はこちら)

 五、六間(10メートルくらい)はあっただろうか、大きなガラスケースの展示が喫煙室の隣から、通された応接室の前まで続いており、 中になにやら懐かしい感じの人形や古民家の模型が飾ってあった。よりこちらに興味を引かれたが、喫煙所の場所を尋ねた手前、 まずはタバコを吸った。
 喫煙室で三分くらい過ごしている間に、T氏がこのガラスケースの展示を目ざとく見つけ、公民館館長さんの説明を受けて何やらしきりに
「へえーっ、ほおーっ」とうなづいている。
 うーん、先に見つけたのに、と子供のような嫉妬心が沸き起こる。
 男の子は不思議なものでライバル意識がある相手には、何においても勝とうとする。並んで食事をしようものなら、少しでも早く、多く食べようとするし、 相手の知らないことを知っていると小鼻がヒクヒクと動いてしまう。逆に相手が知っていて当然のことでも自分が知らないと打ちのめされたような気になってしまう。 T氏とはライバルでもなんでもなく、むしろ講演の機会を紹介してくださり、僕は講演をするだけなので持ちつ持たれつなのだが、なぜか私には勝手なライバル意識がある。 なぜなのだかは自分でもなぞである。
 さて一服を終え、喫煙室の蛍光灯を消して話の輪に加わった。ガラス展示ケースの横に説明があったので、それをそのまま引用しよう。
 このコレクションは、日本の美術教育に新時代の「自由画教育」を提唱した山本鼎(やまもと・かなえ、1882〜19446)先生の指導を受けた人たちの作品です。 先生は欧州遊学中、北欧の農村工芸の作品の農民の真実な美しさに感動し、心引かれて大正11年(1922)神川村(かんがわむら)大屋に農民美術研究所を創設し多くの農村の子弟に、 地方色豊かな農民美術を教えました。昭和初年以来日本の経済恐慌、つづいて戦争突入、ついに研究所は閉ざされ、先生も脳溢血でたおれ、昭和19年(1944)食糧難と、 かさむ療養費を得るため、このコレクションは売りに出されました。これを知った和村農業会は文化的価値の高いことを認め、極度の食糧難の当時「米」160俵相当の高い価格で引き取り保存されました。
 先輩諸氏のすぐれた英断であります。その後、昭和55年東部市に寄贈され、今日にいたりました。
 どうかすばらしい作品をご覧ください。
教育委員会 文化財係

 許可をいただいて、写真を何枚か撮った。ガラス越しなので、少し色がくすむが、グラフィックスソフトである程度はカバーできた。 なんとも、郷愁をそそる作品が所狭しと並んでいる。下3枚の写真のうち、上と左の写真にある人形の解説を読むと、 山本鼎のデザインが山本鼎記念館にあるという。この記念館は、 上田市デジタルアーカイブポータルサイトから辿れ、ネット上で公開されている。 なるほど、探してみると同じ人形のデッサンがあるから面白い。
 今度右は、ロシアの農民芸術の図録を参考に作られたという素焼き人形。これを見ると、入れ子になったロシア人形を思い出した。 正しくは、Матрёшка(マトリョーシュカ)というのだそうだ。 筆者の場合は、セサミストリートで数の数え方を教える映像でこのマトリョーシュカを見たのを覚えている。

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 そして、古民家模型の展示。左の写真は、観光スポットにもなっている東御市生まれの江戸時代の力士、 雷電爲右エ門(らいでん・ためえもん、1767-1825)の生家の模型である。 家の右側陰にまわしを締めた雷電がいるが、いくら天下の大大関とはいえ、錦を飾って故郷に帰ってきた時にまわし姿になるはずがない。家に対して不釣合いなほどに大きく見えるが、 2メートルを越える巨体は江戸時代では珍しかったろう。
 力士雷電の幕内通算戦績は、なんと254勝10敗 21引き分け。引き分けには、預かり、無勝負など今の相撲にはない勝負の決着も含まれる。この力士が横綱になれなかったのは、 当時の相撲の制度が今と違っていたためだ。

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 こうして工芸品、美術品を見ていると、東御市長の花岡としおさんが見えられ、またひとしきり歓談を行なった。 この日の講演は、同氏のブログでも御紹介していただいた。
 ずいぶん気さくな方で、講演前の緊張感が一気に解けた。
(完)

【飯野謙次】

後記: この第2部は、会員の方のリマインドがあり書きました。
     他にも書き残していることがいっぱいです。
     こんな時にかぎって、ややこしいことが次々に起こります。
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