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グローバル経営への道〜異文化への備えと理解

フォーラム94 in 本郷 報告
日 時:2012年2月18日土曜日
場 所:東京大学工学部2号館 31B輪講室
参加者:会員20名井上善雄,角口開道,木次谷光晴,
          國澤圭太,黒澤愼輔,斉藤貞幸,庄司深也,高尾真記,
          滝沢真一,竹内正彦,茶木康友,塚田之彦,中尾英和,
          中根和誠,二平雄二,福本喜枝,本村和也,八木義雄,
          高橋祐一郎,飯野謙次
          一般6名小野裕二,河面徹,佐藤郁子,高橋久夫,
          宅間裕人,福尾弘子
【会次第】
14:30 開場
15:00 齋藤哲男(立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科/教授)
          「グローバル経営への道〜異文化への備えと理解」
16:30 質疑応答
17:00 終了

17:30 懇親会(チムニー本郷、3,500円)


 昨年、タイでの大雨による洪水被害のニュースを見て衝撃を受けた。 タイの様子に衝撃を受けたのはもちろんだが、浸水によって打撃を受けた日本企業名を 見ていくと、ホンダ、トヨタ、マツダ、ニコン、キャノン、日立、パナソニック、、と続き、 タイにこれほどの日本企業の工場があることに驚いた。いや、うっすらと気づいてはいたのだが自分とはあまり関係のない世界のような気がして、深くは考えないようにしていた。
 しかしこの後、ある日本企業が国内での代替生産のためにタイから技術者を日本に呼び寄せ、日本人に作業上の指導をしてもらうというニュースをテレビで見た時は、「タイから来る人は日本の冬で体調を崩したりしないかな。言葉が通じないとさらに大変だよなあ」と思った。
 企業と海外進出の話は大きすぎてよくわからなくなるが、人と人との関係なら身近に感じることができる。 そんなことをとりとめもなく考えていたところの今回のフォーラムである。
 グローバル経営への道〜異文化への備えと理解と題して、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科、教授の齋藤哲男(さいとう・てつお)さんをお招きした。

 ヒト・モノ・カネの国境を越えての移動という経済的な側面について、現在どんな状況にあるのかを斎藤先生はまず初めにお話くださった。
 巨大企業の規模はさてどんなものだろうか。
 2010年当時、トヨタの売上高は約20兆円でこれは約2850億ドルだ。フィンランドのGDPは約2400億ドル、マレーシアは約1750億ドル、ギリシャは約3050億ドル。ニュージーランドは約1900億ドルでこれは日立と同じくらい。超巨大企業WALMARTになると売上高は4082億ドルでこれはトヨタの倍だ。
 これだけの規模のヒト・モノ・カネの国境を越えての移動があれば、社会的・文化的な問題も当たり前に生じてくる。異文化への備えと理解はもはや一部の人間の問題ではなく、世界中の責任ある市民ひとりひとりの問題と言える。

 では、異文化とはなんだろうか。順を追って見ていった。
 びっくりしたのが、イスラム銀行ではコーランの言葉に従って、お金を預けただけでは利子はつかない。なんじゃそりゃ、だ。融資をしても利子は取らない。ただし、投資して利潤を得ることは良いのだそうだ。いつかイスラム圏に行くことがあったら、宗教と歴史についてしっかり下調べをし、無用なトラブルを起こさないようにしよう、と思った。
 海外から見た日本について、2010年の米国対日世論調査を見るとだいぶ変化したことがわかるが、まだまだステレオタイプ的日本のイメージがある。例えば海外の団体旅行のように、集団で行動するのが異様に見える、などだ。
 こういったことについて私たちは、論理的に納得してもらえるような説明ができなければならない。それには、自分たちがどのような文化を持ち、歴史を歩んできたのかを深く知ることが大事であろう。
 そしてその逆、すなわち、自分たちが外に目を向けた時にはステレオタイプ的なものの見方をするべきではないし、適当な知識だけで判断をくだしたりすることは避けなければならない。
 このように考えると自然、人の話に耳を傾ける癖がつくと思う。自分のことをわかってもらうために話そうとする。話そうとした時にうまく説明できないとわかれば、いったい自分がどんな文化の中でどう生きてきたのかを見つめなおすことにもなり、人としての成長も期待できる、とここまで言うのは飛躍しすぎだろうか。

 フォーラムの後半では、多様性(ダイバーシティ)の理解と導入についてお話いただいた。 多様性とは何も人種間のことだけではない。性別、年代、障がい者とそうでない人、と様々だ。
 このとき齋藤先生が例に挙げられた、チョークを製造している日本理化学工業の障がい者雇用の話が印象深かった。
 この会社では重度の知的障がい者ができることとできないことを把握し、作業工程の環境を、例えば時間の作業は砂時計をみて作業するなど、創造性を持って整備し、雇用を作った。その仕組みで結果、売上も向上したとのことだ。
 失敗学の中でも、失敗対策は日ごろから創造性を育むことが大事だとしている。この会社の例は失敗と関わりがないが、素晴らしい創造性を発揮したものだと思った。

 失敗した時にはその根幹原因は何かを考えるが、異文化間で問題が起きた時にもやはりその根幹(歴史など)を考える必要があろう。また失敗の情報を伝達するには抽象的な表現ではなく相手の心に響くようにしたいが、それは異文化を持つ相手に自分を説明する際も同じだろう。
 このように考えると、異文化への備えと理解のために失敗学を応用することもできることに気づく。とはいえ、筆者自身は、もっと日本や世界に対して学ぶべきことが多いと実感したフォーラムだった。

【福本喜枝】
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