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吉岡メモ69『原発事故、その後どうする』、公開


吉岡メモ69⇐ ココをクリックして開いてください。

吉岡メモ一覧

 今年の春合宿は東北を訪れ、震災の爪あとを肌で感じてきました。復興には遠く、長い道のりの行き先が未だ見えていないようです。地震・津波被害とは別に、原発事故被害の終息もまだまだ先が見えません。

 昨年12月に会員限定公開した吉岡メモ 69 は今回、筆者吉岡さんの御希望もあり、一般公開することにしました。
 今、またいくつかの原発が再稼動する方向に進んでいます。これを不穏な動きとして辞めさせようというのは、向きは逆であるものの、『安全神話』を信じて考えることを辞めてしまったのとなんら変わらないでしょう。
 活断層が直下を通っているか、かすめているかで再稼動云々を議論するのも、問題を摩り替えて自己責任の評価をしないですむよう、言い換えれば、難しいことを考えずに済むよう、判断基準を自分の責任範囲外に押し付けようとしているように思えてなりません。
 安全であるのかないのか、「絶対」はないとわかった以上、危険を認識した上で 「だから辞める」 あるいは 「備えを整えた上でやる」。どちらを選択するにしても、あいまいな規準に照らした判断を強いていては、結局責任の所在がはっきりせぬまま、同じ轍を踏むことになりかねません。

 改めて吉岡メモ69を読むと深く考えさせられます。
  • 安全神話には根拠があった
  • それを妄信しない 用心深い組織と人が必要
  • 実証主義への警鐘
など、

 分析心理学者ユングは、臨床に人体を流れる電流を測定しましたが、当時台頭してきた『実証なくして証明はない』という風潮にするどく警告を発しています。20世紀半ばのことです。
 ここで、吉岡メモ69を公開してより多くの人々に読んでいただき、私たちの行く先をきちんと考える一助となることを希望します。
【飯野謙次】
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