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第12回失敗学会年次大会
組織の最適な意思決定を目指して
全員参加のワークショップ体験

組織行動分科会

【はじめに】
日時:2013年12月21日(土) 11:50 - 16:05
場所:東京大学工学部2号館1階213号大講義室、31A、B室

ワークショップタイムテーブル
11:50-12:10 ワークショップ・オリエンテーション(213号大講義室)
12:10-13:10 昼 食
13:10-14:20 グループディスカッション(工学部2号館31A、B室)
14:20-15:35 ワークショップ成果のまとめ
15:35-16:05 ワークショップ成果発表(213号大講義室)


  今回は事務局長のご提案により全員参加方式のワークショップを組織行動分科会が企画しました。 まず、石橋組織行動分科会会長から、「組織の最適な意思決定を目指して−組織行動学の視点−」というテーマに関してオリエンテーションがありました。ヒューマンファクターズの基本概念、チーム/組織の役割とそこでの意思決定要素としてのコミュニケーションの重要性、そして、そこで必要となるコミュニケーション・スキルについての予備知識を得てグループディスカッションに入りました。







  当日は総勢86名が下記の6〜8名の13グループに分かれ(括弧内は司会進行役)、 畑村会長、中尾副会長、石橋組織分科会会長にも参加していただきました。 組織行動分科会メンバーが司会進行役を担当し、自己紹介し役割分担を決めた後、下記ディスカッションに入りました。
   A: みつひこ 6名(茂木)、 B: ブラボー 6名(高橋)、
C: Fire 6名(赤堀)、 D: Doraemon 6名(小澤)、
E: いいチーム 7名(網倉)、 F: タイガース 6名(寅岩)、
G: 森の石松 6名(石松)、 H: オウム 6名(大橋)、
J: Japan 8名(中村)、 K: かにさん 8名(奥田)、
L: 金メダル 6名(二平)、 M: ワイワイランド 6名(川路)、
N: さわやか 6名(田辺)  [I: 未使用]



【ワークショップの進めかた】
  1. コミュニケーションの失敗事例・成功事例について取り上げた。
  2. コミュニケーション向上の際に、失敗事例では心掛けたいこと、成功事例では心掛けていることを取り上げた。
  3. 1,2で挙げた意見を、コミュニケーション3大スキルの「意思の伝達と確認(3 Way Communication)」「安全への主張(Assertion)」「事前説明(Briefing)」に沿って整理し、その中から特に大切だと考えたものを選択した。
  4. 13グループのディスカッションで取り上げた意見の中から特に大切だと考えたものを、コミュニケーション3大スキル別に、失敗事例と心掛けたいこと、成功事例と心掛けていることを全て集約した。






  ディスカッション結果概要を、「意思の伝達と確認」については加藤氏に、「安全への主張」については綾部氏に、そして「事前説明」については小澤氏に、それぞれ報告していただきました。

【意思の伝達と確認(3 Way Communication)のまとめ】
  「意思の伝達と確認」の失敗事例は、ご経験の豊富な皆さんから沢山披露されました。「分かりました」の返事だけで終わらず、指示内容を復唱することで受け手側の理解度を確認することが可能です。
  航空や海運分野では、 3 Way Communication という造語を創ってこれを実践・普及してきました。
  このほか、年代の差や技術レベルの差、または考え方の違いなど相手の身になって、 指示や語り掛けを行うことを心掛けられているとのご意見が多く出ました。「確認会話」としての復唱、 省略しない丁寧な発話なども心掛けとして実践されている方が多く素晴らしいと思いました。











【安全への主張(Assertion)のまとめ】
  現場において「権威勾配」という概念は、1977年のテネリフェ事故の教訓としてはじめて認識されることとなりました。 職制上の上司や先輩に対しては、安全上の重要な問題とはいえなかなか言い出せないものです。 「安全への主張(Assertion)」は、そのような雰囲気を克服するために考案された手法でした。
  適切な権威勾配を保つように上下双方の心掛けの大切さに改めて気付かれたと思います。 また、効果的なコミュニケーションを行うためには、言い易い雰囲気づくりやマニュアルなどによる作業・業務の標準化も有効で実践されている方も多くいらっしゃいました。











【事前説明(Briefing)のまとめ】
  事前説明(Briefing)に関しては、航空分野では伝統的に実施され馴染んでいました。 一般産業分野でも、近年積極的に導入されて、現場作業開始前にメンバー全員が共通認識を以って作業が行われるようになって参りました。
  その際、成功体験としての用語の標準化や、「Know Why」を明確に示すことに心掛けていらっしゃるというご意見がございました。 流石に現場経験の豊富な方のご意見は大変参考になります。特に、「はじめて」、「久し振り」、 「変更後」の「3H」においては十分なブリ−フィングが重要です。











【総括】
  最後に、石橋組織分科会会長から講評がありました。「組織事故や不祥事を誘発する不適切な意思決定プロセスを分析すると、 貧弱な状況認識スキルや不確実なコミュニケーションに起因していることが分かり、その内のコミュニケーション・スキルの重要性に、参加者の方々が改めて気付いていただき、意識改革へと進め、さらに行動変革を遂げることによって、チームとしての現場力を高めることになります。
  実は、これが『気付きを促すCRM研修のコミュニケーション版』でした。組織の意思決定プロセスの向上に役立ちますので、 皆様の職場でコミュニケーション・スキルの発揮を試行してみてください。」とのコメントがありました。



  今回初めて全員参加方式のワークショップを行ないました。 司会進行役の組織行動分科会メンバーがグループディスカッションについて振り返りを行ないました。
  参加者皆さまが、期待以上に活発な議論をしていただき、発言者の表情は生き生きしていたように感じ、 司会進行役の進め方のまずさは、皆さまのご協力により、滞りなく進められたものとの感想が多くありました。
  時間が足りなく、もっと話をしたいと感想を持たれた方も多数いらっしゃったと思います。 本ワークショップでは、皆さまの豊富なご経験に基づいた多くの貴重なご発言をいただき、 今後、組織行動分科会研究の参考にさせていただきます。
  ありがとうございました。





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