特定非営利活動法人失敗学会 |
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大学教育への失敗学活用事例報告
飯野謙次
文部科学省による大学教育支援事業の1つに『産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業』がある。この中の1つ、中部圏23大学(幹事校: 三重大学、副幹事校: 名古屋商科大学、名古屋産業大学、静岡大学、金城大学短期大学部)が参加する『中部圏の地域・産業界との連携を通した教育改革力の強化』事業に、2012年度途中から、私はアドバイザリーボードの一員として参加している。
2012年度には、失敗学を紹介する講演を行い、翌2013年度にはワークショップを行い、失敗まんだらの作成、思考展開図を利用した問題解決を考えることについて話した。この事業に参加した大学は、事例情報収集から分析まで非常によく努力をされたと思う。さまざまな成果が得られたその結果は、最終報告書にまとめられこの3月に公開される。
またそれに先立ち、アクティブラーニング失敗事例と題したハンドブックが配布された。これがネットで公開されるや、あっという間に『アクティブラーニング』の検索上位にランキングされた。このハンドブックには、今回の事業の大きな成果であるアクティブラーニングに関する失敗まんだらが、原因と結果について掲載されている他、中部圏23大学に調査し収集した65件の失敗事例の中から、ハンドブック作成に関わった7校(愛知産業大学、椙山女学園大学、中部大学、豊橋創造大学、豊橋創造大学短期大学部、名古屋商科大学、三重大学)が厳選した21件の実際のアクティブラーニング教育失敗事例とそれらの対策・知識化が掲載されている。アクティブラーニングという日本では比較的新しい手法に挑戦される高等教育者にとっては願ってもない貴重な情報の宝庫である。 アクティブラーニング失敗事例ハンドブック この事業では、新しい高等教育法に関する失敗まんだらができあがった。ITプロジェクトの失敗まんだらを作成、プロジェクトマネジメントに活用されている佐伯徹さんの活躍は、 以前にも報告1,2した通りだ。 まんだらを作るのは容易ではない。多くのデータ収集、データ解析、考察、それも一人でうんうん唸るより、複数人で話し合いながら構築した方が良いものができるようだ。まさにアクティブラーニングそのものだが、苦労して作ってみると制作者たちの頭の中が整理され、やっていることの理解も深まり、人への説明も簡単になる。 失敗学会では、社会の要望に応じて失敗まんだらの構築ワークショップを行いますので希望者は、 admin@shippai.org まで御連絡ください。 1. ITマンダラ、ISUC最優秀賞受賞 2. 佐伯 徹さん、サキどり↑ 出演予定の御案内 |
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