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福一、1号機IC隔離弁

 本年に入っても、福島原発における津波対策研究会は活動を続けています。3月から4月にかけては、福島第一原発1号機、非常用復水器(Isolation Condenser)の隔離弁制御用配線に関する討議がありました。 そして、2015年発表の北海道大学、小林等による論文、『福島第一原子力発電所1号機の事故分析(日本原子力学会和文論文誌, Vol.14, No.1, oo.12-24(2015))』では、1号機IC 2系統のうち、1つが50%の能力で作動していたら炉心溶融は防げたという結果が示されました(最初の20時間程度は回避できた[津波対策研究会最終報告書図2-3参照])。
 その後、水温、水量、熱量の変化をつぶさに見ると、これまでの『津波後、ICはほとんど働いていなかった』のでは、熱の収支が合わないねという話に発展。そして、私たちの結論は、以下の吉岡さん記事にまとめられました。ご一読の価値は十分にあります。

福島1号機の非常用復水器の作動状況についてRev.1⇐クリック
原子炉圧力高により、IC弁が自動開に動き出した可能性を追記

Rev.0 は、2016-06-03

吉岡さん通信より、
『過去の論文は、IC機能をゼロか100かの白黒だったのですが、今回は「半分程度は機能していた」とすると、全て整合する結果となりました。

SWオンが10秒早ければ、あるいは津波来襲が10秒遅ければ、1号機は爆発せず、2/3号機も救う余裕ができたことになります。

5年間のモヤモヤが解消した一方、あの10秒で福島事故はなかったかも知れないと思うと、、、』
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