事例名称 |
ケーブル操作時のブラケット回転でケーブルが許容曲率を越えて折損 |
代表図 |
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事例概要 |
操作力をケーブルで伝達する方式を設計した。装置を設置・配管して操作開始したところ、やや操作力が大きかった。そのまま操作していたがそのうちに操作不能となった。ケーブルがケーブル保持ブラケット付近で折損していた。図2のようにブラケットが適切な角度で取付けられず、あるいは、締め付けナットと共にブラケットが回転して、ケーブルが許容曲率を超えて取付けられていたことが原因であった。対策として、ブラケットに回り止めをつけ、必ずブラケットを位置決めできるようにした。 |
事象 |
ケーブルで操作力を伝達する装置で、操作していたところ操作不能になった。ケーブルがケーブル保持ブラケット付近で折損していた。また、ケーブルの曲率が許容を超えて取付けられていた。 |
経過 |
操作力をケーブルで伝達する方式を設計し、装置を設置するとともにケーブルを配管した。操作を開始したところ、やや操作力が大きかったがそのまま操作を続行していたところ、突然操作不能となった。ケーブルがケーブル保持ブラケット付近で折損していた。また、ケーブルの曲率が許容を超えて取付けられていた。 |
原因 |
ケーブルを配管した際、ブラケットが適切な角度で取付けられず、あるいは、締め付けナットと共にブラケットが回転して、ケーブルが許容曲率を超えて取付けられていた。 |
対処 |
ケーブルの曲率を許容以下になるようにブラケットを取り付け直した。 |
対策 |
ブラケットの回り止めをつけ、締め付けボルトを締めてブラケットが共廻りしても、回り止めの位置にブラケット端面が接して、適切な曲率が保てる構造にした。 |
知識化 |
ケーブルの配管計画では、ケーブルの許容曲率を考慮すること。また、保持ブラケットの姿勢が適切に固定されるような構造を採用することが必要である |
背景 |
設計時、図面上では適切な状態(例えば、曲率半径など)で描けるが、加工時や組立時に図面どおりとならない要素への考慮が大切である。 |
シナリオ |
主シナリオ
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誤判断、誤った理解、調査・検討の不足、仮想演習不足、審査・見直し不足、環境変化への対応不良、使用環境変化、人為的条件変化、限度を超過、不良現象、機械現象、構造の問題、組合不良、過負荷、想定外負荷、破断
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情報源 |
創造設計エンジンDB
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マルチメディアファイル |
図2.ケーブルの組み付け方法
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分野 |
機械
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データ作成者 |
張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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