事例名称 |
歯車のバックラッシが大きすぎて噛み合い騒音が大きくなった。 |
代表図 |
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事例発生場所 |
工場屋内の簡易クリーンルーム |
事例概要 |
光ファイバ母材合成装置を設計し、運転を開始したところ、80デシベル以上の騒音となった。光ファイバ母材を回転させる軸(回転数:数百rpm)に、市販のステンレス製歯車を使用したが、歯車等級がJIS4級のため、金属歯車のバックラッシが大きく、かみあい騒音が大きくなった。対策として、一方の歯車の材質をFRP(繊維強化樹脂)に変更した。 |
事象 |
光ファイバ母材合成装置を設計し、運転を開始したところ、80デシベル以上の騒音となった。 |
経過 |
光ファイバ母材合成装置を設計した。光ファイバ母材を回転する軸の駆動(回転数:数百rpm)に、錆の発生防止とコストを安くするために市販のステンレス製歯車を選定した。運転を開始したところ、80デシベル以上の騒音となった。騒音源は、軸の駆動部分であった。 |
原因 |
光ファイバ母材を回転させる軸に、市販のステンレス製歯車を使用したので、歯車等級がJIS4級と精度が悪くなり、金属歯車のバックラッシが大きく、かみあい騒音が大きくなった。 |
対策 |
一方の歯車の材質をFRP(繊維強化樹脂)に変更した。騒音は気にならないレベルとなった。 |
知識化 |
歯車の選定には、等級や材質を考慮するこのことで、騒音、振動、寿命が大きく変わる。なお、バックラッシとは、1対の歯車をかみあわせたときの歯面間の遊びである。 |
背景 |
樹脂製の歯車は安価であるが、強度が低く磨耗しやすいので、負荷のかかる場所での使用は避ける。なお、歯車の等級数字は、小さいほど精度がよい。 |
シナリオ |
主シナリオ
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調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、自作・購入の誤判断、規格不良、不良現象、機械現象、相互運動部、組合不良、騒音
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情報源 |
創造設計エンジンDB
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マルチメディアファイル |
図2.歯面の遊び(バックラッシ)
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分野 |
機械
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データ作成者 |
張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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