事例名称 |
電源モジュールを新品に交換したら論理パッケージが誤動作した |
代表図 |
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事例概要 |
並列の電源モジュールの電子回路で、故障モジュールを活線(稼動)状態のまま新品に交換したら、論理パッケージが誤動作した。マザーボードへの挿入時、新品電源モジュールに内蔵されている電源ノイズ除去用の平滑コンデンサに、すでに装着していた電源モジュールから電流が急激に流れこんだため、マザーボード上の電源電圧が一時的に低下したためである。対策として、マザーボードにコンデンサを設けた。 |
事象 |
並列の電源モジュールを有する電子回路で、故障モジュールを活線状態のまま、新品に交換したら、論理パッケージが誤動作した。 |
経過 |
図2のように、並列の電源モジュール(AおよびB)を有する電子回路を設計した。稼動中に電源モジュールの一方であるAが故障した。活線状態で、新品と交換したところ、論理パッケージが誤動作してしまった。 |
原因 |
マザーボードへの挿入時、新品の電源モジュールに内蔵されている電源ノイズ除去用の平滑コンデンサに、すでに装着していた電源モジュールBから電流が急激に流れこんだため、マザーボード上の電源電圧が一時的に低下したためである。 |
対策 |
マザーボードにコンデンサを設けた。 |
知識化 |
部品交換する際の、過渡的な電気の流れを知ることが大切である。本事例のように、活線挿抜を行うためには、母体(この場合はマザーボード)にコンデンサを設け、電源モジュールが応答するまでの間、交換部品に供給すべき電荷を蓄積させる。 |
背景 |
稼動状態で部品を抜き挿しすることを、活線挿抜という。生産ラインなどの停止による効率低下を避けるため、よく行われる修理方法である。 |
シナリオ |
主シナリオ
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調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、環境変化への対応不良、使用環境変化、定常動作、誤動作、手順、修理、不良現象、電気故障、回路、電源、活線挿抜、突入電流
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情報源 |
創造設計エンジンDB
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マルチメディアファイル |
図2.回路構成
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分野 |
機械
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データ作成者 |
張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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