失敗事例

事例名称 ACサーボモータでチェーン駆動した旋回テーブルがハンチングした
代表図
事例概要 旋回テーブルをACサーボモータでチェーン駆動したら、旋回テーブルがハンチングした。サーボモータは、フィードバック制御であり、加減速時にも制御量を目標値に追従させるように動作する。旋回テーブルの回転慣性が大きいのに、チェーンテンショナ部のガタやチェーン自体のたわみが大きく、動作信号に対する応答が不安定となったためである。対策として、ACモータをサーボのないタイプに変更した。
事象 旋回テーブルをACサーボモータでチェーン駆動したら、旋回テーブルがハンチングした。
経過 旋回テーブルを設計した。図1のように駆動源はACサーボモータ、回転の伝達にチェーンを選択した。運転を開始したところ、旋回テーブルがハンチングする不具合が発生した。
原因 サーボモータは、フィードバック制御であり、加減速時にも制御量を目標値に追従させるように動作する。旋回テーブルの回転慣性が大きいのに、チェーンテンショナ部のガタやチェーン自体のたわみが大きく、動作信号に対する応答が不安定となった。
対策 旋回テーブルの位置制御が不要だったので、ACモータをサーボのないタイプに変更した。
知識化 安易にサーボモータを選択しがちだが、位置制御や厳密な速度制御を必要としない場合は、サーボを使用しない方がよい。
背景 ハンチングとは、スティックスリップをするようにガタガタと起動・停止を繰り返すことである。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、誤判断、誤った理解、概念立案ミス、不良現象、機械現象、部品リスト、チェーン、初期伸び、相互運動部、組合不良、振動
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図1.旋回テーブル駆動装置
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)