事例名称 |
エアの混入で油圧シリンダの動作が安定しなかった |
代表図 |
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事例概要 |
油圧回路でシリンダの動作が安定しなかった。配管組立時、作動油内に混入したエアが原因であった。末端のシリンダに、バルブ付きのバイパス管を設けて、配管組立時、エア抜きが容易にできるようにした。 |
事象 |
油圧回路でシリンダの動作が安定しなかった。 |
経過 |
油圧配管を新設し、運転を開始したところ、シリンダの動作が不安定であった。 |
原因 |
配管組立時、作動油内に混入したエアが原因であった。 |
対策 |
図2のように、末端のシリンダに、バルブ付きのバイパス管を設けて、配管組立時、エア抜きが容易にできるようにした。エア抜き時はバルブを「開」位置とし、油圧ポンプを駆動し、作動油を循環させエアを作動油タンクで抜く。運転時は「閉」位置にする。 |
知識化 |
液圧回路は、エアの混入によって動作不良を起こすので、エア抜きが容易に出来る構造・システムとする。 |
背景 |
本事例は、バイパス管分岐位置からシリンダのピストンまでの配管(バイパス管から見れば盲腸管)に入っているエアは油を流していれば、その内に(たとえば1週間もたてば)排出されるだろうという、実は油頼みの受動的な手段である。普通、エアは作動油の圧力が高いと油の中に溶け込んでしまい、大きな問題にはならない。どうしてもいやならば配管内を真空にしてから油を入れるべきであろう。 |
シナリオ |
主シナリオ
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無知、知識不足、調査・検討の不足、仮想演習不足、空気、異物混入・混在、機械油、流体浸入、動作不安定
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情報源 |
創造設計エンジンDB
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マルチメディアファイル |
図2.エア抜きバイパス管
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分野 |
機械
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データ作成者 |
張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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