失敗事例

事例名称 小さい隙間で石英製シール部品の角部の欠けが頻発した
代表図
事例概要 石英製シール部品の角部の欠けが頻発した。回転軸と蓋との間のシール性を上げるために、接触部のすきまを小さくした結果、回転軸の取付け時や軸の回転中に、軸がシール角部に接触したためである。対策として、角部を面取りした。
事象 石英製シール部品の角部の欠けが頻発した。
経過 図2のような、回転軸を石英製部品でシールする装置を試作した。回転軸と蓋との間のシール性を上げるために、石英部品と回転軸との接触部のすきまを小さくした。稼動を開始したところ、石英製シール部品の角部の欠けが頻発した。
原因 石英部品と回転軸との接触部のすきまを小さくした結果、回転軸の取付け時や軸の回転中に、軸がシール角部に接触したためである。
対策 図2右のように、石英製シール部品の角部を面取り加工した。
知識化 シャープな角部には、高い応力が発生する。面取りを加えて応力を緩和する。
背景 石英部品の欠け防止として、火炎研磨(ファイアポリッシュ)がある。水素ガスであぶって表面を軟化させると、応力が解放され、透明になる。しかし、今回は加工精度を保つため、面取りにした。
シナリオ
主シナリオ 未知、未知の事象発生、調査・検討の不足、仮想演習不足、石英、脆性、衝撃、割れ・欠け
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.石英製部品の欠けと対策
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)