失敗事例

事例名称 重量物筐体のワイヤ掛けで筐体上部を変形させた
代表図
事例概要 重量物筐体をトラックに積みこんだところ、筐体上部を変形させてしまった。吊りワイヤが筐体上部を変形させた。対策として、筐体上部に搬送用吊りボルトを設置した。
事象 重量物筐体を吊りワイヤを使ってトラックに積みこんだところ、筐体上部を変形させてしまった。
経過 光ファイバ製造用のガスパネル筐体(総重量約2トン)を、図2のように、ワイヤ掛けしてトラック積みしたところ、ワイヤが筐体上部を変形させてしまった。
原因 筐体が重量物のため、ワイヤが筐体上部に食い込んだ。
対策 図3のように、筐体上部に搬送用吊りボルトを設置し、ワイヤの筐体への干渉を無くした。
知識化 設計する際、完成時や加工時の運搬方法に対する検討が大切である。特に、重量物、非対称や大型形状の構造の場合は、その対策が重要である。
背景 運転時の機能としては、不要であるが、加工、運搬、そしてメンテナンス時など、吊りボルトや吊りタップ・穴などを予め準備しておくことで、作業能率が大幅に向上する。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、仮想演習不足、調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、材料強度不足、塑性変形、輸送取扱い性欠如
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.ガスパネル筐体の吊り作業(対策前)
図3.ガスパネル筐体の吊り作業(対策後)
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)