失敗事例

事例名称 ホッパー下部のカットゲート弁が開かなかった
代表図
事例発生場所 工場生産ライン
事例概要 ホッパー下部のカットゲート弁をエアシリンダで開こうとしたが、開かなかった。ホッパー中心線にカットゲート弁の回転中心を設けたため、ゲート弁とホッパー下部摺動面のすきまが変化せず、このすきまに材料粉が噛み込んだ。対策として、カットゲート弁の回転中心をホッパー中心より駆動シリンダー側に偏心させ、ゲート開放にともないすきまが大きくなるようにし、材料粉が噛み込まない構造に変更した。
事象 ホッパー下部のカットゲート弁をエアシリンダで開こうとしたが、開かなかった。
経過 ホッパー下部のカットゲート弁の開閉でホッパー内部の材料の排出量をコントロールする装置を設計製作した。図2のようにカットゲート弁をエアシリンダで開こうとしたが、開かなかった。調査したところ、ゲート弁とホッパー下部摺動面とのすきまに材料粉が噛んでいることが判明した。
原因 ホッパー中心線にカットゲート弁の回転中心を設けたため、ゲート弁とホッパー下部摺動面のすきまが変化せず、このすきまに材料粉が噛み込んだ。
対策 カットゲート弁の回転中心をホッパー中心より駆動シリンダー側に偏心させ、ゲート開放にともないすきまが大きくなるようにし、材料粉が噛み込まない構造に変更した。
知識化 制御装置では、制御対象の動きを考慮して設計する。
背景 ゲート弁の回転中心を偏心させないと、少しの製作誤差でゲート弁の閉時のシール性能が大きく左右する。
シナリオ
主シナリオ 誤判断、状況に対する誤判断、計画・設計、計画不良、不良現象、機械現象、構造の問題、密閉構造
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.ホッパーのカットゲート弁構造(対策前)
図3.ホッパーの偏心カットゲート弁構造(対策後)
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)