失敗事例

事例名称 サポートの溶接部に亀裂が発生した
代表図
事例概要 サポートの溶接部に亀裂が発生した。溶接開始点に溶け込み不良部ができ、外力でこの不良部に高い引張応力が集中したためである。対策として、溶接開始点の送り速度を遅くし、溶け込み量を確保した。
事象 サポートの溶接部に亀裂が発生した。
経過 装置を稼動していたところ、図2のようなサポートの溶接部に亀裂が発生した。亀裂部位は、溶接開始点であり溶け込み不良が認められた。
原因 図2のように、溶接方向は矢印のとおりで、溶接開始点に溶け込み不良部ができ、外力でこの不良部に高い引張応力が集中したためである。
対策 溶接開始点の送り速度を遅くし、溶け込み量を確保した。
知識化 溶接開始点は、溶け込み不良となり易いので注意する。なお、不具合回避の方法としては、本事例のように、溶接開始点の送り速度を遅くし、溶け込み量を確保すること以外に、溶接方向を変えたり、捨てビードなどで、溶接開始点を高応力部から離したりすることなどが考えられる。
背景 機械加工などとは異なり、溶接品質のバラツキは大きいので、適切な溶接条件の設定が不可欠である。
シナリオ
主シナリオ 無知、知識不足、過去情報不足、教育・訓練不足、鋼板、製作、ハード製作、製造工程、溶接、使用、運転・使用、不良現象、機械現象、溶接部位、溶込み不良、破損、破壊・損傷、割れ発生・成長
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.サポート溶接部の亀裂
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)