失敗事例

事例名称 スケールの付着で通電式タッチセンサの位置検出に誤差が生じた
代表図
事例概要 鋼管の切断工程で、製品の余分な部分の切断部分をロボットで行なうシステムを開発した。システムを稼動させたところ、ロボットに装着した通電式タッチセンサの位置検出に誤差が生じた。鋼管を切断したときに余分部分の表面にスケールが付着し、通電レベルがばらつき、接触したと判断する電流に達するまでロボットが動いたためであった。
事象 鋼管の切断工程で、通電式タッチセンサの位置検出に誤差が生じた。
経過 鋼管の切断工程で、製品の余分な部分の切断をこれまで手切りで実施してきたが、自動化することになった。そこでこの余分な部分の接触検出に、図2のように、通電式タッチセンサを採用し、ロボットのハンドルに装着した。システムを稼動させたところ、位置検出に誤差が生じてしまった。
原因 鋼管を切断したときに余分部分の表面にスケールが付着し、通電レベルがばらつき、接触したと判断する電流に達するまでロボットが動いたためであった。
知識化 接触センサとしては、本例の通電式タッチセンサのほか、リミットスイッチ、エアセンサ、光電センサ、容量式タッチセンサなど多くのセンサがある。ロボットをゆっくり動かして接触したと判断した時の位置を読み取ることで、位置検出する。しかし、当然のことながら、その判断値はロボットの動く速度やアプローチする方向、相手部材の形状などでいくらでも変化してしまう。
背景 測定とは、物理パラメータを変換することである。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、事前検討不足、予期せぬ使用環境、チューブ、センサー、計画・設計、流用設計、使用、運転・使用、不良現象、機械現象、異物混入・混在、不良現象、電気故障、電気接点、機能不全、ハード不良、機械・装置、位置決め
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.通電式タッチセンサによる位置検出
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)