事例名称 |
炭坑内のメタンガスが爆発し50人が死亡 |
代表図 |
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事例発生日付 |
2001年08月19日 |
事例発生地 |
ウクライナ、東ドネツク地方 |
事例発生場所 |
Zasyadko 炭坑 |
事例概要 |
東ドネツク地方にある炭坑が爆発した。 |
事象 |
ウクライナにある 209 の炭坑でも最大であるZasyadko 炭坑で爆発事故が発生した。 |
経過 |
坑夫及び関係者は坑道にメタンガスが溜ってきていることに気付き、主任に通知したが、管理者は対処せず、生産量を確保することのみを優先した。石炭の粉塵とメタンガスが混ざり、ついに爆発した。事故当時、約970人が採炭作業をしており、現場付近に259人がいたという。 |
原因 |
坑道にメタンガスが溜まり、爆発した。 |
対処 |
100 ヤード以内に閉じ込められている坑夫の救出作業を行うが、坑道内が摂氏 26 度に達したため難航した。ウクライナのクチマ大統領は政府事故対策委員会を設置した。 |
対策 |
労働者の安全より、生産量確保を優先した管理者の安全管理責任に対する指導の徹底が求められる。 |
背景 |
ウクライナでは、旧ソビエト連邦から独立した 1991 年に政府が炭坑への補助金を削減して以来、1999 年には 318 人、2000 年には 657 人が死亡など、炭坑での事故が急増している。同Zasyadko 炭坑では1999年にもメタンガス爆発で50人が死亡している。 |
後日談 |
エネルギー省の関係者は、10人の遺体や遺品が発見されていないことから、坑内で焼死したとの見方を明らかにした。これで今回の事故による死者は、47人となった。 |
よもやま話 |
Zasyadko 炭坑は前首相である Yefim Svyagilsky が一部所有している。 |
当事者ヒアリング |
避難中、「辺りは死体だらけだった。」 |
シナリオ |
主シナリオ
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調査・検討の不足、事前検討不足、安全対策不足、無知、知識不足、価値観不良、異文化、規範の違い、石炭、粉塵、メタン、発火、物質間反応、爆発
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情報源 |
http://news.bbc.co.uk/hi/english/world/europe/newsid_1499000/1499129.stm
http://www.wsws.org/articles/2001/aug2001/ukra-a23.shtml
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死者数 |
36 |
負傷者数 |
22 |
備考 |
14 人が行方不明。 |
分野 |
機械
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データ作成者 |
ケイコオオクシ (SYDROSE LP)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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