事例名称 |
貨物列車の脱線による有毒物質の漏洩、炎上 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1998年09月02日 |
事例発生地 |
米国カンザス州クリスフィールド市 |
事例発生場所 |
カンザス州クリスフィールド市の線路上 |
事例概要 |
貨物列車が脱線し、有毒物質が漏れて炎上した。 |
事象 |
17 番から 19 番までの車両及び 20 番目に連結されていた 5 台連結貨物車の内 2 台が脱線し、貨物車で運搬中の有毒物質が漏れて炎上した。 |
経過 |
列車は Crisfield の切替地点を東方面に時速約 110km で走行していた。18 番目に連結されていた 125 トン、5 台連結の貨物車 DTTX 72318の隔壁底山形材が剪断板から外れたため、貨物車の底が線路まで落ち込み、線路の切替スイッチの一部に接触して脱線した。腐蝕性物質、発火性液体、固形毒物、煙霧質などの有害物質を含む 8 貨物の内、4 貨物が破壊又は炎上しプロパノール及び腐蝕性物質が漏れ出した。 |
原因 |
横方向に伸びる長さ 50cm の腐蝕が原因で、長さ 2.3m、最大幅 12cm の亀裂ができた。長さ 50cm の腐蝕の周辺には長さ 25cm と 15cm の腐蝕部、及び過重圧力がかかった辺りに複数の亀裂があり、隔壁部にも亀裂があった。また、記録されていない不適切な修復の形跡 があった。貨物が不正な位置に積載されていたため、疲労による亀裂が悪化した |
対処 |
事故直後に列車の乗務員はどの貨物車が破損したか、及び有害物質の破損を確認した。現場に到着した消防隊員らは、オレンジ色の煙から有害物質の存在を察知し、列車の乗務員から貨物についての情報を集めた。付近半径 8km にいた約 200 人が避難した。瓦礫及び汚染は清掃企業によって取り除かれた。 |
対策 |
National Transportation Safety Board によって事故の原因が調査された。カンザス州における緊急事態に対処するシステムの向上を進めた。 |
シナリオ |
主シナリオ
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不注意、注意・用心不足、取り扱い不適、不注意、注意・用心不足、保守時の不注意、不良現象、化学現象、発火、腐食、割れ発生・成長、漏洩、汚染、応力集中、機械的連鎖反応、手順、修理
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情報源 |
http://www.ntsb.gov/Publictn/2000/RAR0001.htm
http://www.ntsb.gov/Publictn/2000/RAR0001.pdf
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死者数 |
0 |
負傷者数 |
0 |
物的被害 |
$1300000 |
備考 |
死者及び負傷者の記述は無いため不明。 |
分野 |
機械
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データ作成者 |
ケイコオオクシ (SYDROSE LP)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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