失敗事例

事例名称 50%縮小モードのコピーで1枚目のみ濃度がオーバーした
代表図
事例概要 新製品の複写機検査で、50%縮小モードのコピーをしたところ、1枚目のみ濃度がオーバーした。制御のタイミングチャートを調べたところ、図2のように、濃度を決める光量決定の順序が間違っていた。光量決定が、複写倍率を自動選択する1枚目のスキャン以前に、規定値(100%光量)に設定されてしまうこと、2回目のスキャンで初めて50%縮小モードの適正な光量に設定されること、が原因であった。対策として、制御ソフトの光量決定のタイミングを、複写倍率決定後に変更した。
事象 複写機を50%縮小モードでコピーしたところ、1枚目のみ濃度がオーバーする不具合が発生した。
経過 新製品の複写機を検査したところ、50%縮小モードのコピーで、1枚目のみ濃度がオーバーする不具合が発生した。制御のタイミングチャートを調べたところ、濃度を決める光量決定と複写倍率決定とのタイミング関係は、図2のようになっていた。
原因 図2のように、濃度を決める光量決定の順序が間違っていた。光量決定が、複写倍率を自動選択する1枚目のスキャン以前に、規定値(100%光量)に設定されてしまうこと、2回目のスキャンで初めて50%縮小モードの適正な光量に設定されること、が原因であった。
対策 図2下のように、制御ソフトの光量決定のタイミングを、複写倍率決定後に変更した。
知識化 複数の動作をソフトで制御する場合は、制御の順序・タイミングの検討が不可欠である。
背景 ある特定の複写枚数で発生する不具合は、見逃しやすいので注意を要する。
シナリオ
主シナリオ 不注意、注意・用心不足、複数の作業、手順の不遵守、手順無視、操作手順無視、電子機器、計画・設計、計画不良、使用、運転・使用、手順、機能不全、ソフト不良
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.複写倍率、光量決定の制御タイミングチャート(対策前後)
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)