2005年7月9日, Miyazaki Japan -- 7月8日、9日の両日、宮崎県
「宮崎フェニックスシーガイヤ」において、日本ライセンス協会 第28回年次大会
が開催された。9日の講演会では、石井康之東京理科大学教授による
「相当の対価に対する経済的視点」、旭化成グループフェローの柴崎一朗氏の
「ホール素子開発の現状と応用」に続き、飯野失敗学会副会長が「失敗を活かす」
と題して講演を行った。
石井教授の講演は、中村修二と日亜化学工業の裁判以来急激に
注目を浴びた知的財産について、企業と個人の立場が解析するものだった。
紫綬褒章受賞者の柴崎一朗氏は、ホール素子の開発にまつわる経緯を
自身の経験や考えを交えながらの楽しい講演を行った。飯野副会長は、
失敗を繰り返さないためには、注意力を喚起するだけではだめで、
失敗を起こさない“しくみ”を構築しなければならないと説明した。様々な
視点から“ライセンス”について考えさせられた講演会であった。
日本ライセンス協会は、国際的な団体であるLicensing Executives
Society International (LESI)のメンバーであり、経営者、技術者、知財関係者を
始め、学会や官界も含めた有識者などから構成されたユニークな交流団体である。
1つのテーマの元、様々な人が集まって自然に異業種交流を実現しているのは
失敗学会と似ており、1965年に米国で設立され、成長を続けるこの国際組織に
失敗学会が学ぶことは多い。
Willy Manfroy会長による挨拶
講演会終了後の記念撮影