失敗学会

12月9日、東京では静かな朝を迎えた。午前2時から雪が降り始め、夜明けにはあたり一面が雪景色と化していた。公共の交通が ストップしたところもあり、失敗学会第一回大会への参加を待ち望んでいた人たちの中には、会場の東大までの足を失い、参加できなくなった人たちもいた。

大会は東京都文京区にある東京大学内の弥生会館で、二年前に建築されたばかりである。東大内でも特に美しい建物で、自然の木々やガラスの壁に囲まれている。しかしながら、このガラス張りの建物は保温性に少々欠けていたようである。寒いホールで受け付けを行い、会員を会場室内へと誘導してくれた方々に感謝したい。

失敗学会会長、畑村洋太郎氏による大会開会の辞(左）

失敗学会副会長、飯野謙次氏による学会の活動説明 (右）

講演をしていただいた(写真右側より) 株式会社東芝相談役：佐藤文夫氏、 総務省審議官：月尾嘉男氏、 東京大学名誉教授 現藤枝市立総合病院名誉院長：阿曽佳郎氏、 東京大学教授前工学部長：小宮山宏氏。

畑村会長の後ろの席には、五番目に講演をしていただいた東京大学大学院法学政治学研究科助教授：城山英明氏。

失敗学会大会の第二部での、科学技術振興事業団専務：興直孝氏による失敗知識データベース構築活動の紹介。

各分野の研究結果について講演が行われた。左から、
材料分野から東京工業大学大学院理工学研究科教授：小林英男氏、
化学分野から東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻助教授：土橋律氏、
建設分野から東京大学大学院新領域創成科学研究科教授：國島正彦氏、
機械分野から東京大学大学院工学系研究科教授,NPO失敗学会副会長：中尾政之氏

最後に畑村会長より「失敗学のすすめ」の講演があり、閉会となった。