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失敗学会

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第16回失敗学会年次大会

 失敗学会年次大会を以下要領で開催いたします。

日時:2017年12月16日(土)、10:00-18:00
場所:東京大学工学部2号館 3階 31-A, B室

                    会次第
09:00 開場
10:00 開会の辞
10:10 失敗学会活動報告【飯野謙次】
10:30 講演【中尾政之】
11:30 低熱源スターリングエンジン競技会報告
                                       【斉藤貞幸】
12:00 The ASF Design Challenge 2017
                                 要領【飯野謙次】
12:15 昼休み
13:15 組織行動分科会報告【石橋明,二平雄二】
14:15 大阪分科会報告【岡田敏明,吉川靜雄,居関達彦】
15:30 休憩
15:45 創造性教育の壁【飯野謙次】
         (The ASF Design Challenge 2017 結果発表)
16:30 講演【畑村洋太郎】
18:00 終了
18:15 懇親会 31B (参加費2,000円、当日受付先着順20名まで)
19:15 終了

本イベントは終了しました

年次大会資料代:会員・会員ゲスト 4,000円、一般 8,000円
(会員ゲストは12月4日より受け付けます。ゲスト割引は事前登録・ホスト会員とゲスト会員資料代の事前支払いが必要です。 詳細については本郷事務局に御連絡ください。当日登録のゲスト割引はありません。)

年次大会終了後、以下の通り懇親会を行います。
懇親会の参加登録は、懇親会費のお支払いをもって行います。 懇親会受付は参加20名、もしくは午後2時になり次第、締め切ります。


【時間】18:15~19:15   【会費】2,000円   【会場】工学部2号館31B室
スクリーン1 スクリーン2
座席予約状況
予約済空席空席
今年は席数が 81 です。満員になって座席が選べない会員は事務局にご相談ください。

12月13日の時点で、空席があれば一般から参加希望者を募ります。

大事故や大発明に至るまでのヒヤヒヤ・モヤモヤした潜在期間を有効に過ごす
中尾政之(なかお・まさゆき)
 何か変だなあ、と違和感を捉えてから、実際に大事故や大発明に至るまでには、ヒヤヒヤしたり、モヤモヤしたりの情緒不安定な期間が続く。たとえば、3か月から1年間は続く。この期間に多くの仮説を考えて、アイデアノートに記録し、実際の対策に展開することが、失敗防止、創造促進に重要である。日々の仕事の失敗を防ぐために、危険予知訓練で過去の事故と同様な事故の再発を防ぎ、また、日々の約束を忘れないようにスケジュール手帳に計画を書き込むことは、一般に広く行われている。だが、それでは上記の期間がせいぜい1週間と短い失敗しか防げない。もっと潜在期間が長い失敗にはアイデアノートが不可欠である。
低熱源スターリングエンジン競技会報告
斉藤貞幸(さいとう・さだゆき)
 日本機械学会の主催する低温度差スターリングエンジン競技会に参加してきました。「自分の低温度差スターリングエンジンを披露し,世代や立場異なる人と交流する機会」であり、毎回、小学生から大学生、社会人と幅広い層を集めての開催となります。参加当初「やった、動いた!」で感動し、ようやく動くエンジンで参加でした。今は改善を重ね、恒例の参加となりました。様子を報告致します。
「失敗学から危険学へそして安全学へ」
分科会年間活動報告

石橋明,二平雄二(いしばし・あきら,にへい・ゆうじ)
 組織行動分科会では、「失敗学」の研究から始まり、失敗に危険が伴うと事故に発展する様子を学びながら、事故を防止するための「安全学」へと研究対象を拡大してきました。「安全学」を現場力向上に活用するために有用な方法論を研究する過程で、事実を正確に把握するための調査技術や、その原因を分析する分析手法などを開発し、有効な再発防止対策を立案する「安全マネジメントプロセス」を確立しました。これらの活動経過を振り返りつつ、「時系列要因分析手法(VTA)」の普及活動について、最近の失敗学フォーラムで取り上げた「春山安全登山訓練中の雪崩遭難事故」の分析結果を報告致します。
「子供のための危険学と安田式遊具」
岡田敏明,吉川靜雄,居関達彦
(おかだ・としあき,よしかわ・しずお,いせき・たつひこ)
 危ないからと外遊びを奪われた子供たちは、やがて大人になって社会性・協調性の欠如・危険予知能力の低下が指摘されている。エール(株)は長年、多くの保育園・幼稚園へ幼少期の年齢発達に応じた体育遊びを体系づけた「安田式体育遊び指導法」の研究と普及に努めてきた。子供達の体力低下、安全能力低下の現状を捉え、その解決策として具体的な体育遊びの実践公開と講習会の模様を紹介。「子供のための危険学」への解決策として提言したい。
創造性教育の壁
飯野謙次 (いいの・けんじ)
 昨年から、三大学院で行っている創造性教育の集大成として、本年次大会にてポスターコンペ、The ASF Design Challenge を行っている。失敗学会会員有志も参加できるこのイベントでは、回を重ねるにしたがい、より実現可能性のある創造的設計解が提示されている。創造性開発の講座参加がイベント参加資格だが、講師の力量も向上している。社会に対して有意義な創造的設計解にたどり着くには何が難しく、どうすれば実現可能な製品を考えられるか提案する。
伝えれば伝わるか?
畑村洋太郎(はたむら・ようたろう)
 自然災害の回避・産業活動での事故防止・技術の継承等,様々な場面で知識・考え・物の見方などをどう伝達するかが問題となる.考えを受け取る人が自分の頭の中に作り上げた像が考えの送り手の像と一致したときに,はじめて伝わったといえる.そのためには,受け手が自ら頭を動かし,送り手から能動的にむしり取ることが必須である.“うまく伝えれば伝わる”わけではない.
中村昌允様講演は中止となりました。この講演は、2018年2月17日(土)午後の失敗学フォーラムにて行います。年次大会参加者はこのフォーラムに無料招待します。

化学プラントの事故はなぜ、起きているか   中村昌允 (なかむら・まさよし)
 化学プラントで起きている事故の背景には、現場力の低下がある。今、製造現場では、人、設備、一人当たりの管理範囲が変化しているが、それを受け止めた安全管理となっていない。リスクアセスメントや変更管理は、専門的能力や実務経験のある人材の参画によって機能するが、そのような人材が少なくなってきた。熟練層は、トラブルを経験しそれを解決することによって技術や技能を身に着けてきたが、今は、トラブルが減少し、自動化も進展した結果、技能を身に着ける機会が格段に減少した。設備年齢は40年を超えて老朽化し、漏えい事故が増えている。また、一人当たりの生産量はかつての3~5倍になっているが、国際競争の中での生き残りのために、現場は「苦しいことを苦しいといえなくなってきている。このような状況下で事故が起きている。これは日本の製造業全体が抱えている課題である。一方、「一つの事故も許さない」という日本社会の問題点もある。リスマネジメントをどのように行うかが問われている。



東京大学本郷キャンパス工学部
当日は土曜日のため、出入口は一箇所です。(丸印)


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