事例名称 |
チェーン伝達の旋回機がチェーンの初期伸びでハンチングした |
代表図 |
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事例発生場所 |
工場生産ライン |
事例概要 |
500Kgの搬送物を持ち上げ、チェーン伝達で回転させる旋回機を設計した。搬送を開始したところ、ハンチング(負荷変動時に旋回方向に振動する現象)が発生した。伝達方式をチェーン式からリンクアーム式に変更し機械剛性を高めるとともに、ACサーボモータの容量を大きくし、制御可能とした。 |
事象 |
500kgの搬送物を持ち上げてチェーン伝達で回転させる旋回機を設計した。搬送を開始したところ、ハンチングが発生した。 |
経過 |
搬送開始後すぐにハンチングが始まった。ハンチングを防止するために、ACサーボモータの加速度やゲインを調節したが解決できなかった。 |
原因 |
チェーンの初期伸びによって機械剛性が低下した。 |
対策 |
伝達方式をチェーン式からリンクアーム式に変更し機械剛性を高め、かつACサーボモータの容量を大きくして、負荷のGD2(慣性モーメント)の1/10までモータのGD2を大きくし、制御可能とした。 |
知識化 |
チェーンは、ベルトと同じように初期伸びや経時伸びが生じる。少しでも伸びたりゆるむと機械剛性を低下させ、駆動時に振動する。 |
背景 |
リンクも支点部分にガタがあると剛性が低下するので、アンギャラ軸受けを用いて支点をしまりばめにする。この旋回機では、平歯車のギアトレーンを用いて駆動するも高剛性化のひとつの方法であろう。 |
シナリオ |
主シナリオ
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調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、環境変化への対応不良、使用環境変化、自然的条件変化、経時変化、不良現象、機械現象、部品リスト、チェーン、初期伸び、相互運動部、組合不良、振動
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情報源 |
創造設計エンジンDB
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マルチメディアファイル |
図2.搬送物旋回装置詳細
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分野 |
機械
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データ作成者 |
張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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