事例名称 |
チェック弁内部のバネが大流量で折損した |
代表図 |
|
事例概要 |
チェック弁内部のバネが折損した。ポペットに流体が大流量流れるとき、流体の流れがバネで絞られたため、ポペットの内圧が高くなり、バネがキリ穴に押し付けられて折損した。対策として、バネがキリ穴を塞がないように、ストッパを新たに設けて、バネの位置を上げた。 |
事象 |
チェック弁内部のバネが、大流量で折損した。 |
経過 |
ポペット式のチェック弁を設計した。回路に装着し回路動作をテストした後、チェック弁を分解してみると、下側座面のバネ1~2巻きが折損していた。 |
原因 |
ポペットに流体が大流量流れるとき、流体の流れがバネで絞られたため、ポペットの内圧が高くなり、バネがキリ穴に押し付けられて折損した。 |
対策 |
バネがキリ穴を塞がないように、ストッパを新たに設けて、バネの位置を上げた。 |
知識化 |
キリ穴に何かが接触すると、穴の近傍は剛性が小さくなっているため、大きく変形し、そこには大きな応力が発生する。反力として、その何か(本事例ではバネ)にも高応力が発生し、壊れる場合が多い。 |
背景 |
組み上がった後で見れば一見冗長に見えるストッパや間座、位置決めピン等は、工夫して加えると作業性が格段に向上する。 |
シナリオ |
主シナリオ
|
調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、誤判断、誤った理解、調査・検討の不足、仮想演習不足、手順、試験、不良現象、機械現象、構造の問題、流体、応力集中、材料的要因、接触、異物質接触、塑性変形、破断
|
|
情報源 |
創造設計エンジンDB
|
マルチメディアファイル |
図2.チェック弁のバネ折損と対策
|
分野 |
機械
|
データ作成者 |
張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
|