失敗事例

事例名称 繰り返し荷重を受けてリブの栓溶接部に亀裂が発生した
代表図
事例概要 繰り返し荷重をうける構造物で、リブの栓溶接部に亀裂が発生した。栓溶接部の許容応力以上の繰り返し荷重によって、疲労破壊した。対策として、上板の板厚を厚くし、かつ溶接部の面積を広くして、応力を軽減した。
事象 繰り返し荷重をうける構造物で、リブ栓溶接部に亀裂が発生した。
経過 繰り返し荷重を受ける構造物で、図2のように、下板のリブが上板に栓溶接されている。整備点検時、栓溶接部の2番(熱影響部)に上板裏側から表面に向かっている亀裂が発見された。
原因 上板の板厚が薄く、かつ栓溶接部の面積が小さかったため、栓溶接部の許容応力が低かった。
対策 上板の板厚を厚くし、かつ溶接部の面積を広くして、応力を軽減した。
知識化 栓溶接の許容応力量は、隅肉溶接の0.13倍程度と極端に少ない。強度を必要とする場所での栓溶接は、極力避ける。
背景 栓溶接とは、プラグ溶接ともいい、上板に穴をあけておいて、その穴を埋めるようにして、上板と下板とを溶接する方法である。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、予期せぬ使用環境、不良現象、機械現象、継手、溶接継手、振動、繰返し応力、材料的要因、材料強度不足、物質疲労、割れ発生・成長
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.栓溶接部の亀裂状況詳細
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)