事例名称 |
真空装置のオイルミストトラップが破裂した |
代表図 |
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事例概要 |
真空プロセス側に酸素を使用している真空装置で、オイルミストトラップが破裂した。トラップ部分に詰まりが発生し、オイルミストと酸素の混合ガスが圧縮されてトラップ内に生成し、静電気で着火し爆発した。対策として、使用オイルを爆発性のないフッ素オイルに変更、トラップ内のフィルタ・エレメントの目詰まりを監視する差圧計の設置、排気配管に導電性材料の採用、トラップと電気的につなぎアースを取り静電気の発生防止、などを実施した。 |
事象 |
真空プロセス側に酸素を使用している真空装置で、オイルミストトラップが破裂した。 |
経過 |
図2のような、真空プロセス側に酸素を使用している真空装置で、オイルミストトラップが破裂した。 |
原因 |
トラップ部分に詰まりが発生し、オイルミストと酸素の混合ガスが圧縮されてトラップ内に生成し、静電気で着火し爆発した。 |
対策 |
使用オイルを爆発性のないフッ素オイルに変更、トラップ内のフィルタ・エレメントの目詰まりを監視する差圧計の設置、排気配管に導電性材料の採用、トラップと電気的につなぎアースを取り静電気の発生防止、などを実施した。 |
知識化 |
トラップは詰まることを前提にして、対応策を考慮した設計をする。また、静電気が大きな事故のきっかけとなる場合が多く、静電気対策が不可欠である。 |
背景 |
トラップが詰まる原因は、真空プロセスで作る膜のカスや化学反応プロセス時の反応生成物が主因である。また、ロータリポンプなどの容積移送式真空ポンプは、ポンプオイルが排気とともに排出されるため、回収用のトラップを設けるのが一般的であるが、本事例のような場合は、トラップを設けず、定期的にオイルを補給することも有効である。 |
シナリオ |
主シナリオ
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誤判断、誤った理解、概念立案ミス、調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、材料的要因、物質名リスト、機械油、気体、酸素、不良現象、電気故障、静電放電、発火、不良現象、化学現象、物質間反応、爆発、不良現象、機械現象、部品リスト、圧力容器・パイプ、破裂
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情報源 |
創造設計エンジンDB
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マルチメディアファイル |
図2.真空ポンプのオイルミストトラップ
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分野 |
機械
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データ作成者 |
張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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