失敗事例

事例名称 バルブにフィラーが堆積して制御装置の流量調節ができなかった
代表図
事例概要 絞りバルブを用いた微小流量制御装置で、ミクロンオーダのフィラー入り液体の流量を、調節していた。ところが、時間とともに流量が減少し、ついには液体が出なくなった。液体内のフィラーが絞りバルブ内に堆積したためである。対策として、可変容量ポンプで流量を調節するように変更した。
事象 絞りバルブを用いた微小流量制御装置で、ミクロンオーダのフィラー入り液体の流量を、調節していた。ところが、時間とともに流量が減少し、ついには液体が出なくなった。
経過 図2のような、ミクロンオーダのフィラー入り液体の微小流量を制御する装置を試作した。絞りバルブの操作を開始したところ、最初は調節できたが、時間の経過とともに流量が減少し、ついには液体が出なくなった。
原因 液体内のフィラーが絞りバルブ内に詰まり堆積したためである。
対策 図3のように、絞りバルブを廃止し、可変容量ポンプで流量を調節するようにした。
知識化 液体・粉体など制御対象の性状を考慮した機器、システムにする。
背景 可変容量ポンプでも、ビニール製のホースをしごくようにして容量をコントロールするものならばよいが、注射器のようなシリンダを2本用いて容量をコントロールするものは、対策前のように注射器の絞り口にフィラーが溜まってうまくいかなくなるだろう。
シナリオ
主シナリオ 無知、知識不足、調査・検討の不足、仮想演習不足、流体、計測装置、運転制御
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.フィラー入り液体の流量制御装置(対策前)
図3.フィラー入り液体の流量制御装置(対策後)
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)