失敗事例

事例名称 配管で気体原料を移送したが、液化して配管詰まりが発生した
代表図
事例概要 常温で液体の原料を気相で配管移送していたところ、配管詰まりが発生した。配管のサポート部から熱が伝わり、配管内温度が低下したためであった。対策として、サポート部に断熱材を挿入し、熱が逃げない構造にした。
事象 常温で液体の原料を気相で配管移送していたところ、配管詰まりが発生した。
経過 常温で液体の原料を気相で移送する設備を設計した。移送の配管をヒーターで原料が気化する温度以上まで加熱する。原料の移送を開始したところ、配管詰まりが発生した。調査したところ、詰まっている場所はサポート部であることが判明した。
原因 図2左のように、配管のサポート部から熱が伝わり、配管内温度が低下し、原料が液化したためであった。
対策 図2右のように、サポート部とフレームの間に断熱材を挿入し、熱が逃げない構造にした。
知識化 常温で固体や液体の原料を気相で移送する場合は、移送経路全部にわたる温度管理が不可欠である。特に、伝熱による温度低下に注意する。
背景 サポートを加熱するのもひとつの方法であるが、本事例では、断熱して温度低下を防いでいる。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、仮想演習不足、調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、気体、液化、温度管理、目詰まり
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.サポートの伝熱対策
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)