失敗事例

事例名称 高速大動力のチェーン駆動装置で”歯飛び”が発生した
代表図
事例概要 高速大動力のチェーン駆動装置で、減速比を変更するため、1段小さいモジュールのチェーンを採用したところ、”歯飛び”が発生した。モジュールダウンにより、ギア部の引っかかりが減少したこと、およびチェーンの初期伸びが原因であった。応急処置として、テンショナのバネ力をアップし、恒久的には、モジュールを元に戻した。
事象 高速大動力のチェーン駆動装置で、減速比を変更するため、1段小さいモジュールのチェーンを採用したところ、”歯飛び”が発生した。
経過 高速大動力で使用するチェーン駆動装置で、減速比を変更するため、強度的に問題がなかったので、1段小さいモジュールのチェーンを採用したところ、チェーンがゆるんで歯にひっかからない不具合である”歯飛び”が発生した。
原因 モジュールダウンにより、ギア部の引っかかりが減少したこと、およびチェーンの初期伸びが原因であった。
対処 テンショナのバネ力をアップした。
対策 チェーンのモジュールを元に戻した。
知識化 チェーンの選定には、強度上の検討のみでなく、”歯飛び”のような動的な検討も大切である。
背景 チェーンは、初期伸びはもちろん、時間の経過とともに摺動部の摩耗によって伸びるので、これらの伸びへの対応も不可欠である。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、仮想演習不足、調査・検討の不足、事前検討不足、審査・見直し不足、調査・検討の不足、仮想演習不足、歯車、チェーン、組合不良、チェーン、初期伸び
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.モジュール減少がもたらした歯飛び
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)