失敗事例

事例名称 構造物のプレートに亀裂が発生した
代表図
事例概要 構造物のプレートに亀裂が発生した。プレートは、板材から図1(a)のように、剪断加工で作られていた。剪断加工で加工面にバリが発生し、稼動時、プレートに図1(b)のように、矢印方向のモーメントが加わり、このバリ部に引張応力が集中して、疲労強度が低下したことが原因であった。対策として、プレートを反転して加工した。
事象 構造物で剪断加工で作られたプレートに亀裂が発生した。
経過 装置を稼動していたところ、構造物のプレートに亀裂が発生した。亀裂は、プレート端面のバリ部を起点としていた。このプレートは板材から図1(a)のように、剪断加工で作られた。プレートの端面は、図1(b)のように、剪断面、破断面が形成され、そして破断面の延長にバリが発生していた。
原因 剪断加工でバリが発生し、稼動時、プレートに図1(b)のように、矢印方向のモーメントが加わり、このバリ部に引張応力が集中し、疲労強度が低下した。
対策 プレートを反転して、剪断加工した。
知識化 加工の方向によって、強度が変化することがある。特にバリのように大きな断面変化の部位は、応力が集中する。したがって剪断加工品の場合は、バリの発生する面を引張応力側にしないように注意する。
背景 通常の剪断加工では機構的にバリ(「かえり」ともいう)の発生は避けられない。したがってバリが障害となる場合は、バリ取り作業が行なわれるのが一般的である。
シナリオ
主シナリオ 無知、知識不足、過去情報不足、鋼板、製作、ハード製作、製造工程、打抜き加工、シアエッジ、不良現象、機械現象、形状、応力集中、破損、破壊・損傷、割れ発生・成長
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図1.剪断加工品の亀裂発生
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)