失敗事例

事例名称 冷却器の冷却管内面に応力腐食割れによるクラックが発生した
代表図
事例概要 油冷却器の冷却管(アルミニウム黄銅)内面の拡管部近傍に、クラックが発生した。冷却水は河川水で、アンモニアを含んでおり、このアンモニアによる腐食に冷却管の拡管加工時の残留応力が加わり、応力腐食割れを起こした。
事象 河川水を冷却水とする油冷却器で、冷却管内部の拡管部近傍にクラックが発生した。
経過 油冷却器の冷却管(アルミニウム黄銅)内面の拡管部近傍に、クラックが発生した。調査したところ、図2のような、応力腐食割れであった。また、冷却水である河川水は、アンモニアを含んでいることが判明した。
原因 冷却水の河川水がアンモニアを含んでおり、このアンモニアによる腐食に冷却管の拡管加工時の残留応力が加わり、応力腐食割れを起こした。
知識化 黄銅系合金はアンモニア、アミン、水銀塩および硫黄などの水溶液中で応力腐食割れを起こす。特にアンモニアでの例が多い。応力腐食割れが発生するまでの時間Tは次式で示される。1/T=(NH3)(H2O)(Air)(S)(ALLOY) ここで、アンモニア濃度:(NH3)、水分の濃度:(H2O)、空気の濃度:(Air)、応力の大きさ:(S)、合金の割れ感受性:(ALLOY) である。
背景 環境コントロールが困難な河川水使用冷却系には耐腐食性の脱酸銅、キュプロニッケル、チタンなどを経済性を考慮して選定する。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、事前検討不足、予期せぬ使用環境、銅、アンモニア、熱交換器、計画・設計、計画不良、不良現象、化学現象、物質間反応、破損、減肉、腐食
情報源 住友金属技報、VOL..1、No.1、PAGE48-58(1963)
創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図2.黄銅管の応力腐食割れ
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)