事例名称 |
作業員の頭がキャビネットとクレーンの間に挟まった |
代表図 |
|
事例発生日付 |
1995年10月18日 |
事例発生地 |
オーストラリア |
事例発生場所 |
製鉄所 |
事例概要 |
キャビネットを吊り上げて移動中に作業員の頭がキャビネットとクレーンの間に挟まった。 |
事象 |
解体業者の作業員が製鉄所の中二階からキャビネットを吊り上げて移動中に鉄棒が滑車に引掛ってしまったため、作業員がキャビネットの内部に入り、上部から頭を出して鉄棒を切断するが、切断後に重心が移動してキャビネットが傾いたために頭がキャビネットとクレーンの間に挟まってしまった。 |
経過 |
解体業者の作業員 2 人が製鉄所の中二階から電気機器を取り除いていた。2.4m x 2.2m x 2.21m、重さ 1992kg のキャビネットを移動するのに、鉄製の鎖をキャビネット内側の底フレームを利用して巻き付け、滑車とフックを使用して 3 点で重心を取り、クレーンで吊るす仕組を採用。傾きながらもキャビネットを床から持ち上げるが、30m 持ち上げたところでキャビネット上部の鉄棒が滑車に引掛ってしまう。もう 1 人の作業員は席を外していたため、作業員 1 人がキャビネットの内部に入り、上部から頭を出して鉄棒を切断するが、切断後に重心が移動してキャビネットがさらに傾き、頭がキャビネットとクレーンの間に挟まってしまう。事故当時、作業員が 1 人で作業していたため、事故に気づくのが遅れ、作業員は死亡。 |
原因 |
滑車に引っ掛かった鉄棒を切断したため、重心が移動した。 |
対処 |
地下で電気配線を処理していた作業員が不信な唸り声を聞きつけて、頭を挟まれている作業員を発見した。鼓動は停止していた。救急車に連絡し、他の 2 人の電気配線業者、戻ってきた作業員、警備員が手伝って作業員を降ろし、看護婦が蘇生を図るが間に合わず作業員は死亡した。救急車が警察を伴って到着し、警察が現場を調査した。 |
シナリオ |
主シナリオ
|
調査・検討の不足、事前検討不足、安全対策不足、調査・検討の不足、仮想演習不足、構造の問題、手順
|
|
情報源 |
http://www.safetyline.wa.gov.au/institute/level1/course11/lecture34/l34_02.asp
|
死者数 |
1 |
負傷者数 |
0 |
備考 |
発生地及び場所の詳細は不明。 |
分野 |
機械
|
データ作成者 |
ケイコオオクシ (SYDROSE LP)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
|