事例名称 |
プルトニウム分離工場での爆発事故 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1993年04月07日 |
事例発生地 |
ロシア、Siberia、Tomsk |
事例発生場所 |
Tomsk-7 |
事例概要 |
プルトニウム分離工場が爆発した。 |
事象 |
解体された兵器から大量のプルトニウムが分離処理のため、トムスクにあるプルトニウム再処理工場に持ち込まれ、処理中に爆発。爆発によってウランとプルトニウムが大気中に放出され、付近の森林や住宅地等 120km^2 に放射性物質が放出された。 |
経過 |
解体された兵器から抽出された大量のプルトニウムを分離処理中、ウランと硝酸の混合後にタンク内の温度が上昇して爆発した。ウランとプルトニウムが大気中に放出され、放射能汚染が発生した。 |
原因 |
三十五立方メートルのタンクにプルトニウム、ウラン、硝酸溶液など約二十五立方メートルの物質が含まれていた。爆発を防ぐためには常に圧縮空気を送り、よくかき混ぜておかねばならない。国際原子力機関(IAEA)の調べでは、その空気が供給されなかったか、不十分だったために爆発が起きたと分析している。 |
対処 |
Greenpeace は Russian Ministry of Atomic Energy に詳細を問い合わせた。 |
対策 |
抽出工程間の調整槽とリワーク工程内貯槽等の安全対策の確認が必要である。 |
背景 |
Tomsk プルトニウム分離工場は1950年代から核兵器製造のため、機密裏に運営されている。 |
後日談 |
工場のビル内では 30 roentgen/hr、周辺では 1 roentgen/hr という高レベルの放射線が確認されたため、消火作業員の人体への影響が心配された。 |
よもやま話 |
Tomsk は事故以前でも、化学物質の分離処理のため、大量の放射性物質及び有害物質が地下までに浸透しており、環境汚染が進んでいた。 |
当事者ヒアリング |
Greenpeace Russia、Dmitry Tolmatsky 「Tomsk、Chelyabinsk 及び Krasnoyarsk は閉鎖されるべきだ」 |
シナリオ |
主シナリオ
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調査・検討の不足、事前検討不足、安全対策不足、不注意、注意・用心不足、取り扱い不適、手順の不遵守、手順無視、操作手順無視、不良現象、化学現象、放射性物質、物質間反応、発熱、高温、爆発、汚染
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情報源 |
http://www.agroeco.nl/~wise/390/3797.html
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/nuclear_age/former_soviet/011007.html
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社会への影響 |
付近の森林や住宅地等 120km^2 が放射能に汚染された。 |
分野 |
機械
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データ作成者 |
ケイコオオクシ (SYDROSE LP)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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