事例名称 |
橋の老朽化による崩壊 |
代表図 |
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事例発生日付 |
2001年03月05日 |
事例発生地 |
ポルトガル、Castelo de Paiva 市及び Penafiel 市 |
事例発生場所 |
北ポルトガルの Douro 川上に掛かる橋 |
事例概要 |
川上に掛かる橋が崩壊した。 |
事象 |
川上に掛かる橋が崩壊し、通過中の車両と乗客を乗せたバスが河川に転落した(図2)。 |
経過 |
Castelo de Paiva 市と Penafiel 市の間に掛かる Entre-os-Rios 橋は全長 200m、耐久 116 年 (1885 年に建設) 、川上高さ 40km の位置に建設されていた古いものであったが、毎日約 1600 台の車両に利用されていて、交通量は多かった。事故当時、連日の豪雨により、川の深さは 15m に達していた。土台柱の 1 つが崩壊し、橋が崩壊した。 |
原因 |
橋の老朽化。市長は橋の老朽による危険性を理由に、新しい橋の建設を政府に何度も申請していたが、政府は全く対処しなかった。 |
対処 |
救出作業に当たるが、川が 15m と深く、流れが急なため難航した。川の上流にあるダムの水門を閉じ、水流を減らした。 |
対策 |
政府は公式に事故の調査を行い、2 日間、国を挙げて喪に伏すことを表明した。 |
背景 |
事故のあった橋は、古さにも関わらず交通量が多く、毎日約 1600 台の車両に利用されていた。 |
後日談 |
公共事業担当大臣が辞任した。 |
当事者ヒアリング |
Castelo de Paiva 市長、P氏「私は政府に何度も橋の老朽化が進んでいるから、新しい橋の建設が必要だと訴えた。私には橋を閉鎖する力は無かった。政府の力が必要だったのだ。」 |
シナリオ |
主シナリオ
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調査・検討の不足、事前検討不足、安全対策不足、組織運営不良、運営の硬直化、審査手順不備、崩壊、物質疲労、繰返し応力、建設
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情報源 |
http://news.bbc.co.uk/hi/english/world/europe/ newsid_1202000/1202214.stm
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死者数 |
70 |
負傷者数 |
0 |
物的被害 |
橋が崩壊した。大多数の車両が川に沈み、下流に流された。 |
社会への影響 |
ポルトガルは事故後 2 日間、国を挙げて喪に伏した。 |
マルチメディアファイル |
図2.橋の老朽化による崩壊
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備考 |
正確な死者数は不明。 |
分野 |
機械
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データ作成者 |
ケイコオオクシ (SYDROSE LP)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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