事例名称 |
疲労等による機関車脱線事故 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1998年09月02日 |
事例発生地 |
カンサス州、クリスフィールド |
事例発生場所 |
鉄道路線 |
事例概要 |
1998年9月2日午前6時10分頃、西部行きA鉄道会社の貨物便、B型が17から19番目の車両と、最初の2つ目のデッキの部分で脱線した。この事故は18番目の二重積みの車両、C型が、床板の剪断機の平板と隔癖の底の間がはずれ、その車両が路線の下に落ち、その際に転轍器の一部を引っかけ脱線した。この脱線により、貨物車の積み荷の容器が破損、容器内の危険物が露出、発火。事故後の捜査で、事故の原因は、積み荷の容器があやまって異物の上に積まれたのと、積み荷が積まれた時に、疲労によりC型の車両にひびが入り、構造上の破損を起こした為と見られている。又、鉄道業社の二重積み車両に対し、荷積み前の検査手順が不適切なこと、今回事故を起こした車両の修理が妥当でなかったのと、その修理記録もないこと等が事故原因の一因と見られている。 |
事象 |
1998年9月2日午前6時10分頃、西部行きA鉄道会社の貨物便、B型が17から19番目の車両と、最初の2つ目のデッキの部分で脱線した。この事故は18番目の二重積みの車両、C型が、床板の剪断機の平板と隔癖の底の間がはずれ、その車両が路線の下に落ち、その際に転轍器の一部を引っかけ脱線した。この脱線により、貨物車の積み荷の容器が破損、容器内の危険物が露出し、火が出た。 |
経過 |
事故を起こした列車は、時速68マイルで、クルスフィールドの東羽目板の転轍器を通過し、脱線。その直後緊急のフレーキを施したが、列車はブレーキをかけた場所から0.5マイル走った後、停車。この脱線により、貨物車の積み荷の容器が破損、容器内の危険物が露出し、火が出、半径5マイル以内にいた約200人が避難させられた。 |
原因 |
事故後の捜査で、事故原因は、積み荷の容器があやまって異物の上に積まれていたのと、又、積み荷が積まれた時に、疲労によりC型の車両にひびが入り、構造上の破損を起こした為と見られている。又、鉄道業社の二重積み車両に対し、荷積み前の検査手順が不適切なこと、今回事故を起こした車両の修理が妥当でなかったのと、その修理記録もないこと等が事故原因の一因と見られている。 |
対処 |
脱線直後、緊急のフレーキを施したが、列車はブレーキをかけた場所から、0.5マイル走った後停止した。この脱線により、貨物車の積み荷の容器が破損、容器内の危険物が露出し、火が出、半径5マイル以内にいた約200人が避難させられた。 |
対策 |
連邦運輸安全委員会は、貨物車に対しての適切な容器の荷積み基準と、二重積み車両の荷積み前の検査の安全基準、又、荷積みする前に、異物を取り除く事に重点をおいた、鉄道業者による適切なトレーニングとその実践が必要であると伝えている。又、二重積み車両の再設計、改良が必要であるとも述べている為、各事項にそった対策が取られるべきだと思われる。 |
知識化 |
今回の事故は、貨物車の部分の構造上の破損による事故の為、今後この様な事故の再発を防ぐ為、二重積みの貨物車両のデザインに関して再検討され、必要に応じて再設計、又は、改良されるべきである。又、二重積みの貨物車両の荷積み基準の再検討も必要であると思われる。 |
背景 |
今回、脱線した車両の修理が妥当でなかった、その上修理の記録もなかった。 |
後日談 |
この事故後の捜査結果で、安全委員会は、連邦鉄道管理と米国鉄道協会に対し勧告を出している。 |
データベース登録の 動機 |
列車の脱線事故は、大きな被害を社会に及ぼす影響がある為、どのような事故があったのか、又、その事故後にどの様な対策が取られたのか、興味があった。 |
シナリオ |
主シナリオ
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不注意、注意・用心不足、組立作業、組織運営不良、運営の硬直化、審査手順不備、使用、運転・使用、不良現象、機械現象、相互運動部、落下、相互運動部、組合不良、外れる、不良現象、化学現象、発火
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情報源 |
http://www.ntsb.gov/publictn/2000/RAR0001.htm
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全経済損失 |
1300000 |
分野 |
機械
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データ作成者 |
ヤエココン (SYDROSE LP)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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