事例名称 |
安全確認不備による列車衝突・脱線事故 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1997年05月14日 |
事例発生地 |
ミズリー州、グランソンのダウン・タウン |
事例発生場所 |
鉄道路線 |
事例概要 |
1997年5月14日午後9時頃、ミズリー北行きのA社鉄道の列車が信号のない場所を通過した際、引き込み線に入り、停止しているB社鉄道の周遊旅行用に使用されている列車に衝突した。その衝突直後、A社の先頭車両は脱線、発火したが、事故の被害は軽い怪我人を出す程度ですんだ。この事故の原因は、B社の機械工長が、路線内で作業時に従業員を保護する為に使用するブルーシグナルを固定する前に、転轍器が正確な進路に入っているかどうか、確認しなかったことによって起こったものとされている。 |
事象 |
1997年5月14日午後9時頃、ミズリー北行きのA社鉄道の列車が信号のない場所を通過した際、引き込み線に入り、停止していたB社鉄道の周遊旅行用に使用されている列車に衝突した。その衝突直後、A社の先頭車両は脱線、発火したが、事故の被害は軽い怪我人を出す程度ですんだ。 |
経過 |
北行きのA社の列車は、事故直前、時速約26マイルで走っており、急な左カーブを曲がった際、A社の搭乗員が、転轍器がB社の倉庫に先導しているのを発見、直ちに緊急のブレーキを施したが、その列車は止まらず、倉庫線路に入り、そこに停止していた周遊旅行用の列車に衝突した。 |
原因 |
この事故の原因は、B社の機械工長が、路線内で作業時に従業員を保護する為に使用するブルーシグナルを固定する前に、転轍器が正確な進路に入っているかどうか、確認しなかったことによって起こったものとされている。 |
対処 |
A社の搭乗員が、転轍器がB社の倉庫に先導しているのを発見、直ちに緊急のブレーキを施したが、その列車は止まらず、倉庫線路に入り、そこに停止していた周遊旅行用の列車に衝突した。 |
対策 |
B社には、ブルー・シグナルの際の作業手順書はなく、機械工達は、慣例となった手順で作業を行っていたことも事故を引き起こした原因の要因ではないかと思われるので、B社は、この作業に関した手順書を作り、それに従って従業員のトレーニングをする必要があると思う。又、この事故以前に米国州行政府鉄道管理課において行われたB社に対しての監査では、この作業手順書がないということに気づいていないことから、政府の監査内容に対しても検討される必要があると思われる。 |
知識化 |
熟練した機械工長でも、自己の不注意により今回の事故を引き起こしている為、作業手順書が必要で、又、その手順書には、作業時の確認の方法も織り込まれるべきである。 |
背景 |
事故後、他の従業員から、機械工長とB社のマネジャーとの間で何度か論争があったと伝えられ、その事故が起こった当日も、機械工長とマネジャー間の論争が伝えられていることから、機械工長は、その日の作業を上の空で行っていたと思われる。 |
データベース登録の 動機 |
ミズリー州に友達がいるので、どの様な事故がおこったのか興味があった。 |
シナリオ |
主シナリオ
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不注意、注意・用心不足、取り扱い不適、不注意、疲労・体調不良、無知、知識不足、教育・訓練不足、定常動作、不注意動作、機械・装置、運転制御、破損、大規模破損、衝突、破損、大規模破損、脱線
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情報源 |
http://www.ntsb.gov/publictn/1998/RAB9803.htm
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全経済損失 |
410625 |
分野 |
機械
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データ作成者 |
ヤエココン (SYDROSE LP)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)
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