失敗事例

事例名称 自動車のマフラーが腐食した
代表図
事例概要 自動車のマフラーが、早期に腐食してしまった。マフラーの腐食は、排気ガス中に含まれる水分と硫黄分が反応し、生成した希硫酸がマフラー内に滞留することに起因する。長距離走行の場合は、熱で水分が蒸発するが、短距離走行を繰り返すと、水分が蒸発しないうちに停車するので、図1のように、常に水分によって発生した希硫酸がマフラー内に滞留して、腐食が進行した。
事象 自動車のマフラーが、早期に腐食してしまった。
経過 自動車のマフラーが、早期に腐食してしまった。とくに、短距離走行を繰り返している自動車に顕著に発生した。
原因 マフラーの腐食は、排気ガス中に含まれる水分と硫黄分が反応し、生成した希硫酸がマフラー内に滞留することに起因する。長距離走行の場合は、熱で水分が蒸発するが、短距離走行を繰り返すと、水分が蒸発しないうちに停車するので、図1のように、常に水分によって発生した希硫酸がマフラー内に滞留して、腐食が進行した。
知識化 一般的に、機械・装置は、使用時間に比例して劣化が起こる、というように設計者は考えている。しかし、実際は使用していなくても劣化することがある。
背景 本事例のように、劣化が機械・装置の使い方に大きく影響することもあり、適正な使用方法を顧客に示すことが大切である。
シナリオ
主シナリオ 調査・検討の不足、事前検討不足、予期せぬ使用環境、環境変化への対応不良、使用環境変化、水分、鋼板、排気ガス、計画・設計、流用設計、使用、運転・使用、不良現象、化学現象、物質間反応、破損、減肉、腐食
情報源 創造設計エンジンDB
マルチメディアファイル 図1.マフラーの腐食
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)