失敗事例

事例名称 サスペンション部品が靱性不足でテスト走行中に破損した
代表図
事例概要 試作車のサスペンション部品がテスト走行中に破損した。サスペンションに、衝撃負荷や引張応力が作用するにもかかわらず、材質として、ねずみ鋳鉄を選択してしまった。対策として、材料を高い靱性を持つ球状黒鉛鋳鉄に変更した。
事象 試作車のサスペンション部品がテスト走行中に破損した。
経過 試作車のサスペンション部品がテスト走行中に破損した。破損品の材質は、ねずみ鋳鉄であった。
原因 サスペンションに、衝撃負荷や引張応力が作用するにもかかわらず、材質として、ねずみ鋳鉄を選択してしまった。
対策 材料を高い靱性を持つ球状黒鉛鋳鉄に変更した。
知識化 図2に組織の比較を示すが、黒鉛が球状となることで、強靭性をもたらしている。衝撃負荷や引張応力が作用する場合は、高い靱性を持つ球状黒鉛鋳鉄を選択する。なお図3は、ねずみ鋳鉄と球状黒鉛鋳鉄の機械的性質の比較を示す。
シナリオ
主シナリオ 無知、知識不足、過去情報不足、教育・訓練不足、調査・検討の不足、事前検討不足、予期せぬ使用環境、鋳物、計画・設計、流用設計、使用、運転・使用、試験、不良現象、機械現象、過負荷、想定外負荷、破損、破壊・損傷、材料強度不足、破断
情報源 創造設計エンジンDB
加山、鋳鉄のはなし、日本規格協会
マルチメディアファイル 図2.ねずみ鋳鉄と球状黒鉛鋳鉄の組織の比較
図3.ねずみ鋳鉄と球状黒鉛鋳鉄の機械的性質の比較
分野 機械
データ作成者 張田吉昭 (有限会社フローネット)
中尾政之 (東京大学工学部附属総合試験所総合研究プロジェクト・連携工学プロジェクト)