事例名称 |
熱交換器出口配管の水注入口下流の曲管破損による火災 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1978年01月 |
事例発生地 |
千葉県 |
機器 |
コンバインド熱交換器 |
事例概要 |
ナフサ水添脱硫装置を運転していたところ,コンバインド熱交換器出口配管の水注入口下流のエルボが突然破損し,開口穴から気液混相流のプロセス流体が噴出し火災となった. |
事象 |
(1)フォールトツリー解析の結果 ○ 図2 破壊形態,破壊のメカニズムとプロセスに着目したフォールトツリー図 注入水がプロセス流体中(硫化水素を含む)に粒となったため注入水とプロセス流体が2相分離した状態で管内を流れ,エルボ部で乱流になりエロージョン/コロージョン(E/C)を起こした. ○ 図3 機器の設計と製作における不適切に着目したフォールトツリー図 水注入の方向や位置が適切でなかったため,水が粒状化し,さらに配管で乱流を生む形状であったことがE/Cを生み出す要因であった. ○ 図4 機器の負荷履歴,環境と材料に着目したフォールトツリー図 プロセス流体中に,硫化水素が含まれており,腐食性環境であった他に,水の蒸発率が低く,粒状に2相分離し乱流域でE/Cを引き起こした. (2)イベントツリー解析の結果 ○ 図5 エルボ部のエロージョン/コロージョン損傷のイベントツリー図 プロセス流体(ナフサ,硫化水素含有)中に,水を連続的に注入したところ,水が粒状になり水注入口下流の乱流域でE/Cを引き起こした. |
原因 |
(1)注入水が粒状化したこと (2)配管に乱流域が存在したこと |
対策 |
改善すべき点として水注入の方法を変更することと流体が層流になるように配管の形状を変更するか、磨耗対策として流速を下げることなどが考えられる. |
知識化 |
管内の流体の挙動を考慮して設計を行わなければならない.「流動解析」 「水注入」 |
シナリオ |
主シナリオ
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無知、知識不足、過去情報不足、計画・設計、計画不良、設計不良、配管のエルボ、水注入口位置と方向の不適切、不良現象、熱流体現象、流体現象、気液二相分離、乱流、破損、減肉、エロージョン・コロージョン、肉厚貫通、漏洩、二次災害、損壊、火災
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情報源 |
高圧ガス保安協会
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死者数 |
0 |
負傷者数 |
0 |
マルチメディアファイル |
図1.破損箇所の概要図
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図2.破壊形態、破壊のメカニズムとプロセスに着目したフォールトツリー図
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図3.機器の設計と製作における不適切に着目したフォールトツリー図
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図4.機器の負荷履歴、環境と材料に着目したフォールトツリー図
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図5.エルボ部のエロージョン/コロージョン損傷のイベントツリー図
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分野 |
材料
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データ作成者 |
小林 英男 (東京工業大学)
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