事例名称 |
間接脱硫装置の凝縮器出口ヘッダーの爆発 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1989年03月 |
事例発生地 |
岡山県 |
機器 |
減圧軽油水添脱硫装置(間接脱硫装置) |
事例概要 |
減圧軽油水添脱硫装置の運転中,担当者3名が巡回していたところ「シュー」という噴出音を聞き危険を感じ避難する途中爆発が起きた. |
事象 |
(1)フォールトツリー解析の結果 ○ 図2 破壊形態,破壊のメカニズムとプロセスに着目したフォールトツリー図 キャップ部の行き止まり流路において,水素,硫化水素等の腐食性物質が堆積・濃縮され,さらに気液混相流が激しく衝突する部位であったためエロージョン/コロージョン(E/C)が促進された. ○ 図3 機器の設計と製作における不適切に着目したフォールトツリー図 凝縮器出口のヘッダーにおいて行き止まり経路があったため,腐食性物質が濃縮されることになった. ○ 図4 機器の負荷履歴,環境と材料に着目したフォールトツリー図 腐食性物質が濃縮・堆積し,さらに,気液混相流が管壁に衝突したためE/Cを引き起こした. (2)イベントツリー解析の結果 ○ 図5 ヘッダー管のエロージョン/コロージョン損傷のイベントツリー図 気液混相状態である流体に,水素や硫化水素などの腐食性物質が溶解していて,凝縮器出口において行き止まり流路があったためそれらの腐食性物質が濃縮されE/Cを引き起こした. |
原因 |
(1)凝縮器出口において行き止まり流路が存在していたこと |
対策 |
改善すべき点としてヘッダー部の形状を変更して行き止まり流路をなくし,他の部分にもそのような形状の箇所はないか点検することが必要である. |
知識化 |
管内の流体の挙動を考慮して設計を行わなければならない.「流動解析」 |
シナリオ |
主シナリオ
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無知、知識不足、過去情報不足、計画・設計、計画不良、設計不良、凝縮器出口ヘッダー、行き止まり流路、不良現象、熱流体現象、流体現象、気液二相分離、不良現象、化学現象、腐食性物質、濃縮・堆積、破損、減肉、エロージョン・コロージョン、破損、大規模破損、破裂
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情報源 |
高圧ガス保安協会
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死者数 |
0 |
負傷者数 |
3 |
マルチメディアファイル |
図1.凝縮器出口の破損状況
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図2.破壊形態、破壊のメカニズムとプロセスに着目したフォールトツリー図
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図3.機器の設計と製作における不適切に着目したフォールトツリー図
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図4.機器の負荷履歴、環境と材料に着目したフォールトツリー図
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図5.ヘッダー部のエロージョン/コロージョン損傷のイベントツリー図
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図6.当該施設の概要
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分野 |
材料
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データ作成者 |
小林 英男 (東京工業大学)
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