事例名称 |
B-707型機のサンフランシスコ付近におけるエンジン破壊事故 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1965年06月28日 |
事例発生地 |
サンフランシスコ |
事例発生場所 |
パンアメリカン航空のB-707型機 |
事例概要 |
パンアメリカン航空のB-707型機がホノルルに向けてサンフランシスコを離陸後、右主翼の先端部分約7.5mが吹き飛び火災を起こしたが約20分後に緊急着陸に成功し、乗員・乗客153名はすべて事なきを得た。 |
事象 |
離陸した際、高度240mで第4エンジン(P&W:JT3D-3B)第3段のタービンディスクが破壊し、右主翼の先端部分約7.5mが吹き飛び火災を起こした。図1に破壊したエンジンの断面図を示す。 |
経過 |
離陸最大出力運転時の熱膨張によってシーリングリングとディスクが接触し、大きな摩擦力が発生すると同時に異常高温となり、ディスク破壊を起こした。 |
原因 |
エンジンをオーバーホールした後の組立て時において、第3段タービンディスクとエンジンケーシングの第3段内面シーリングの間のクリアランス(間隔)を規定通りに調整しなかったため。 |
対策 |
エンジン調整・検査の独立的二重化 |
知識化 |
異なる検査員によるダブルチェック体制の確立 |
シナリオ |
主シナリオ
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不注意、注意・用心不足、作業者不注意、組織運営不良、管理不良、作業管理不良、使用、保守・修理、検査ミス、使用、運転・使用、エンジンの運転、使用、輸送・貯蔵、航空輸送、不良現象、機械現象、噛込み、接触摩擦加熱、破損、破壊・損傷、クリープ、タービンのディスク破壊、破損、大規模破損、緊急着陸
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マルチメディアファイル |
図1.クリアランスの調整ミスでタービンディスク破壊を起こしたB-707のエンジン
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図2.B-707型機のサンフランシスコ付近におけるエンジン破壊事故イベントツリー図
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図3.B-707型機のサンフランシスコ付近におけるエンジン破壊事故フォールトツリー図
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分野 |
材料
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データ作成者 |
寺田 博之 ((財)航空宇宙技術振興財団)
小林 英男 (東京工業大学)
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