事例名称 |
昇降機の修理中に搬器が落下 |
代表図 |
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事例発生場所 |
食品工場 |
機器 |
簡易リフトの巻上用ワイヤロープ |
事例概要 |
故障で動かなくなった簡易リフトの搬器の上に乗って修理中にワイヤロープが切れた. |
事象 |
3階建ての食品工場で,原料及び製品の上げ下げ用簡易リフト(積載荷重:240kg,ガイドレール高さ:10m)の搬器が3階に停止して動かないとの連絡を受けた被災者(製造課長)はメーカーに点検を依頼したが,すぐに対応してもらえないため,自ら3階の点検口から搬器の天井に上がって修理作業中,巻上用ワイヤロープが切断し1階まで墜落した. |
原因 |
下降のとき,搬器がガイドレールの損傷のために停止したが,モーターは停止せず,1度繰り出したワイヤロープが逆巻きによって著しい乱巻き状態で搬器を巻上げ,昇降路の上限で衝突した状態で止まっていたところへ被災者が乗ったため,その衝撃と体重でワイヤロープが切断した. |
対策 |
非常止め等の安全装置を装備したものとすべきである. |
知識化 |
エレベーター等が故障した場合には,不用意に搬器の上又は下へ立ち入らないこと. |
背景 |
積載荷重240kgは,クレーン等安全規則の適用除外の範囲であるが,積載荷重250kg以上のエレベーターには,巻上用ワイヤロープが緩んだ場合には直ちに動力を切る安全装置の装備が義務付けられている. |
シナリオ |
主シナリオ
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価値観不良、安全意識不良、安全対策不足、非常止めなし、組織運営不良、管理不良、管理の緩み、定期点検不実施、誤判断、状況に対する誤判断、危険部位への侵入、非定常行為、非常時行為、手順変更、緊急時修復作業、不良現象、機械現象、異物衝突・噛み込み、逆巻き、破損、破壊・損傷、破壊・破断、ワイヤロープの切断、身体的被害、死亡、事故死、搬器とともに落下
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情報源 |
安全衛生情報センター
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死者数 |
1 |
分野 |
材料
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データ作成者 |
河島 邦寿 (元(社)日本クレーン協会)
小林 英男 (東京工業大学)
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