事例名称 |
玉掛用繊維ベルトが切断し荷が落下 |
代表図 |
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事例発生場所 |
接岸中の船舶 |
機器 |
玉掛用繊維ベルト |
事例概要 |
揚貨装置で木材の陸揚げ中,損傷が著しい繊維ベルトが切断した. |
事象 |
接岸中の船舶から,揚貨装置(制限荷重:20t)により金属製バンドで結束した長方形の板材8束(合計質量:5.6t)を陸揚げする際,床にベルトスリング(長さ:10m,幅100mm,アイ部長さ:350mm,アイ部幅:35mm,縫製部長さ:300mm)2本を並べ,その上にフォークリフトで4束づつ2段に重ねて置き,4箇所のベルトスリングのアイ部にそれぞれフック付ワイヤロープ2本,フック付チェーン2本をつないで延長して揚貨装置のフックに掛けた.甲板の高さまで吊上げ岸壁方向へ横移動に移ったときベルトスリング1本がアイ部で切断して,荷が船倉内に落下して玉掛作業を行っていた被災者に当った. |
原因 |
切断したベルトスリングは,損傷が著しい(事故後の調査で,縦糸790本の90%近くが切れていたとの報告がある)として午前中に廃棄するために使用しないことにしていたものを再使用したこと. |
対策 |
繊維ベルトの廃棄基準の徹底 |
背景 |
関係者のいずれもが玉掛け作業について無資格者であった |
よもやま話 |
この作業場では,スリングを抜く際にクレーンのフックにアイ部を掛けて引き抜く等のスリングに対して悪い影響を与える方法を頻繁に行っていた. |
シナリオ |
主シナリオ
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価値観不良、安全意識不良、安全教育・訓練不足、不注意、理解不足、リスク認識不足、使用、保守・修理、点検、著しく劣化した繊維ベルトを使用、不良行為、規則違反、安全規則違反、玉掛け、破損、破壊・損傷、破壊・破断、ベルトスリングの破断、身体的被害、死亡、事故死、落下した荷が激突
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情報源 |
安全衛生情報センター
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死者数 |
1 |
分野 |
材料
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データ作成者 |
河島 邦寿 (元(社)日本クレーン協会)
小林 英男 (東京工業大学)
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