失敗事例

事例名称 集材装置で伐木を巻上げ中,ワイヤロープが切断
代表図
事例発生場所 伐採作業場
機器 機械集材装置
事例概要 機械集材装置で伐木を巻上げ中,荷掛けワイヤロープが切断し,この結果引き戻し索が緊張し,内角側にいた被災者の頭部に激突した.
事象 杉等の伐木材の搬出作業を機械集材装置を用いて実施していたときの災害である.当初,荷掛けと合図(トランシーバーで合図)を2人で行っていたが,災害発生時には,被災者1人で荷掛けと合図を行っていた.被災時,木材が近くの切り株に引っ掛かり動かなくなったが,それに気づかずそのまま巻上げの合図を継続したため,荷掛けワイヤロープが切断し,荷重が掛かっていた引き戻し索が緊張し,内角側で作業を行っていた被災者を跳ね飛ばしたものである.
原因 被災者が,荷掛けと合図を同時に行っていたため,荷が切り株に引っ掛かったことに気づくのが遅れたことと,この作業の原則である内角側で作業してはならないことを守らなかったことである.
対策 集材装置の作業基準の作成
知識化 内角側で作業行ってはならない.
シナリオ
主シナリオ 無知、知識不足、勉学不足、ワイヤロープ関連作業の内角側の危険、不注意、注意・用心不足、マンネリ、荷の引っ掛かり無視、定常動作、危険動作、危険場所立入り、引戻し索の内角側へ立入り、破損、破壊・損傷、破壊・破断、荷掛けワイヤロープ切断、引戻し索の反発、身体的被害、負傷、重傷、反発したワイヤロープに激突され
情報源 安全衛生情報センター
負傷者数 1
分野 材料
データ作成者 河島 邦寿 (元(社)日本クレーン協会)
小林 英男 (東京工業大学)