事例名称 |
コンベアで移送中のp‐ニトロフェノールナトリウム塩の摩擦による爆発 |
代表図 |
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事例発生日付 |
1979年08月25日 |
事例発生地 |
広島県 福山市 |
事例発生場所 |
化学工場 |
事例概要 |
1979年8月25日に広島県福山市の貯蔵庫にて、乾燥後のp-ニトロフェノールナトリウム塩をスクリューコンベアで貯蔵倉庫に搬入中、機械的な摩擦により(推定)コンベア付近で白煙が発生し、しばらくして製品貯蔵倉庫が爆発、全焼した。コンベア周辺での機械的摩擦により過熱されたことが原因と推定された。 |
事象 |
農薬原料を貯蔵倉庫に搬入中、摩擦により発火し、貯蔵庫が爆発、全焼した。 |
プロセス |
製造 |
単位工程 |
移送 |
単位工程フロー |
図2.単位工程フロー
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物質 |
p-ニトロフェノールナトリウム塩(p-nitrophenol sodium salt)、図3 |
事故の種類 |
爆発、火災 |
経過 |
乾燥後のp-ニトロフェノールナトリウム塩(農薬原料)をスクリューコンベアで貯蔵倉庫に搬入していた。コンベア付近で白煙が発生し、しばらくして製品貯蔵倉庫が爆発、全焼した。 |
原因 |
スクリューコンベアで搬入中に、機械的な摩擦によりp-ニトロフェノールナトリウムが発火した。 |
知識化 |
1.スクリューコンベアでの摩擦の管理 2.基本的には機械摩擦で発火爆発する物質の移送にコンベアの使用は正しいか。粉粒体なら窒素気流による移送法などを考えるべきではないか。 |
背景 |
すでにある程度長期の運転は行われていたものと考える。発災したときに、なぜそれまで以上の機械的な摩擦がかかったは不明であるが、コンベアの要部に何かを落とすとか(運転管理)とか、締め付け過ぎといったような不適切なメンテナンスなどが可能性として考えられる。 |
データベース登録の 動機 |
コンベアで移送中の摩擦熱による爆発例 |
シナリオ |
主シナリオ
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不注意、注意・用心不足、衝撃危険物質の取扱いに不注意、価値観不良、安全意識不良、リスク認識不足、使用、保守・修理、コンベアで摩擦発生、不良現象、機械現象、摩擦、二次災害、損壊、爆発、組織の損失、経済的損失、建物など破壊
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情報源 |
田村昌三,若倉正英監修、反応危険 -事故事例と解析-、施策研究センター(1995)、p.89
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物的被害 |
鉄骨3階建工場の一部40平方mを焼損.鉄骨平屋製品貯蔵庫61平方m全焼 |
マルチメディアファイル |
図3.化学式
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分野 |
化学物質・プラント
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データ作成者 |
吉永 淳 (東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境学専攻)
田村 昌三 (東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境学専攻)
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