失敗事例

事例名称 重機と作業員の接触
代表図
事例発生日付 2001年
事例発生地 愛知県一宮市三ツ井
事例発生場所 橋梁新設工事現場
事例概要 橋梁新設工事に伴う排水管布設替工事でバックホーと掘削手元作業員により床付作業中掘削残土をダンプトラックに積み込み後、直ちに掘削作業を開始しようと、バックホーを旋回させたところ、旋回させたバックホーのバケットが手元作業員に接触しそうになったヒヤリハット事例。
事象 旋回してきたバックホーのバケットが手元作業員と接触しそうになった。
経過 バックホーと掘削手元作業員により排水管布設の為の床付作業中、掘削残土を搬出しようとダンプトラックが後進してきた為、掘削残土をダンプトラックに積み込んだ。
その後直ちに掘削床付作業を開始しようと、バックホーを床付場所に旋回させたところ、手元作業員とバックホーのバケットが接触しそうになり、直ちに旋回を中断して接触をまぬがれた。
原因 ・オペレーターは、掘削床付箇所の安全を確認しないで旋回した。
・オペレーターは、掘削床付箇所に作業員がいると思っていなかった。
・旋回開始の位置では運転席のオペレーターには、作業員が見えなかった。
・作業員は、バックホーが旋回してくると思っていなかった。
・作業員は、バックホーのオペレーターが自分に気がついていると思っていた。
・重機作業の見張り員を配置して作業していなかった。
・お互い朝のKYを忘れていた。
・オペレーターが指差し呼称をしてから旋回しなかった。
・重機作業範囲内に立ち入り禁止措置がなされていなかった。
対処 ・重機オペレーターは、指差し呼称を励行し作業する。
・作業員は重機旋回範囲に立ち入らない。
対策 ・重機稼動中は作業範囲内に立ち入らないよう、作業員の教育をする。
・重機旋回範囲内に立ち入り禁止措置の設置
・新に作業を開始する時は、作業範囲の安全確認を行うようにする。
・作業内容変更時の一人KYの励行
・指差し呼称の励行
知識化 ・作業員は重機に近寄ってくるもの。
・見えないところに人がいる。
・旋回範囲は立ち入り禁止
・重機は、知らず知らずに近づいてくる。
背景 ・先ほどまではいなかったので、今もいないと思った。
・近くの作業員の事が頭から消えていた。
・今日のノルマ達成のためあせっていた。
・ほか事を考えていた。
・重機オペレーターが気付くと思っていた。
・直ちに旋回するとは思わなかった。
・重機の旋回範囲だと知らなかった。
よもやま話 ・重機と作業員が同じ場所で、同時に共同作業をする事は大変多く、このような重機と作業員の接触災害の発生確率は非常に高いといえる。
データベース登録の
動機
重機と作業員が共同作業をして、危険の確率が非常に高い代表的な事例。
シナリオ
主シナリオ 価値観不良、安全意識不良、見張り員未採用、手順の不遵守、手順無視、確認しないで旋回、定常動作、危険動作、死角、定常動作、危険動作、危険場所立入り、定常動作、危険動作、同僚への過信、起こり得る被害、ヒヤリハット、接触
情報源 株式会社 イチテック ヒヤリハット事例集より
マルチメディアファイル 図2.掘削積込み作業
分野 建設
データ作成者 伊貝 星治 (株式会社 イチテック)
馬場 完治 (株式会社 イチテック)
國島 正彦 (東京大学)